贈与税の課税はどちらを選ぶ?暦年課税と相続時精算課税

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暦年課税 相続時精算課税

生前贈与を行う際に暦年課税と相続時精算課税のどちらを選択すれば良いのか分からず、迷ってはいませんか?

贈与税の算出には通常、暦年課税とよばれる課税方法が用いられますが、父母から子へ生前贈与を行った場合等は、相続時精算課税という課税方法も選択することができます。

この暦年課税と相続時精算課税制度はそれぞれ仕組みが異なります。
どちらの課税方法を選んだら良いのかは、贈与された金額などの条件によっても左右されるため、それぞれの課税方法について内容をきちんと把握しておくことが大切です。

そこで今回は暦年課税と相続時精算課税の特徴や税額の算出方法など、具体例つきでご紹介します。

ご自身にとって最適な方法で贈与を行えるように、それぞれの課税方法についてしっかりと理解を深めておきましょう。

1.暦年課税と相続時精算課税はどんな制度か

贈与に関する納税方法という点では同じであるものの、暦年課税と相続時精算課税の内容は大きく異なります。
まずは、それぞれの特徴について紹介します。

1-1.暦年課税とは

年間110万円までであれば非課税での財産の贈与が認められており、この制度を「暦年課税」といいます。
110万円をこえる金額については贈与税が課せられることになっており、その税率は課税対象となる金額によって変化します。

また、基本的な税率は下記の一般税率が用いられるものの、贈与の形が直系尊属(祖父母や父母など)から、20歳以上の者(子や孫など)である場合には、特例税率が適用されます。

それぞれの税率や、税率ごとの控除額は、以下のようになります。

【一般贈与財産用】(一般税率)

この速算表は、「特例贈与財産用」に該当しない場合の贈与税の計算に使用します。
例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合などに使用します。

基礎控除後の
課税価格
200万円
以下
300万円
以下
400万円
以下
600万円
以下
1,000万円
以下
1,500万円
以下
3,000万円
以下
3,000万円
税 率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

【特例贈与財産用】(特例税率)

この速算表は、直系尊属(祖父母や父母など)から、その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)※への贈与税の計算に使用します。
※ 「その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)」とは、贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上の直系卑属のことをいいます。
例えば、祖父から孫への贈与、父から子への贈与などに使用します。
(夫の父からの贈与等には使用できません)

基礎控除後の
課税価格
200万円
以下
400万円
以下
600万円
以下
1,000万円
以下
1,500万円
以下
3,000万円
以下
4,500万円
以下
4,500万円
税 率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円

※参照:国税庁ウェブサイト
http://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4408.htm

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