生前に財産の贈与を受けた場合には、原則として贈与税を納税しなければなりません。
しかし、申告期限がいつまでなのか分からない方も多いのではないでしょうか?
贈与税の申告が必要となる人は、贈与を受けた際に納めなければならない税額がある人や、控除制度や特例制度を受けるために申告書を提出する必要がある人などが挙げられます。
また贈与税には申告期限が設けられており、この期限を過ぎてしまうと無申告課税という罰則が課せられてしまいます。
では、贈与税の申告期限はいつまでなのでしょうか?また申告を忘れてしまったらどうなってしまうのでしょうか?
今回は贈与税の申告期限について、期日や時効、かせられる罰則に延納するための方法など、贈与を受けた人が特に把握しておくべきものを紹介します。
1.贈与税の税率とは
贈与を行った際の課税方法は、一般的な暦年課税という方法と、60歳以上の父母等からの生前贈与を受けた場合に選択することができる相続時精算課税の2通りの方法があります。
1-1.暦年課税
暦年課税には年110万円の基礎控除が設けられており、この控除額内での贈与を行えば、贈与税がかかることはありません。
控除額を超えた分にかかる贈与税の税率については、財産の価格から基礎控除である110万円を差し引いた後の金額に応じて、以下の税率が課せられます。
税率の割合には「一般税率」と「特例税率」の2通りが存在しています。
それぞれの税率は、以下になります。
基礎控除後の課税価格 | 200万円 以下 |
300万円 以下 |
400万円 以下 |
600万円 以下 |
1,000万円 以下 |
1,500万円 以下 |
3,000万円 以下 |
3,000万円 超 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
税 率 | 10% | 15% | 20% | 30% | 40% | 45% | 50% | 55% |
控除額 | ‐ | 10万円 | 25万円 | 65万円 | 125万円 | 175万円 | 250万円 | 400万円 |
この速算表は、特例贈与財産用に該当しない場合の贈与税の計算に使用します。
例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合などに使用します。
基礎控除後の課税価格 | 200万円 以下 |
400万円 以下 |
600万円 以下 |
1,000万円 以下 |
1,500万円 以下 |
3,000万円 以下 |
4,500万円 以下 |
4,500万円 超 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
税 率 | 10% | 15% | 20% | 30% | 40% | 45% | 50% | 55% |
控除額 | ‐ | 10万円 | 30万円 | 90万円 | 190万円 | 265万円 | 415万円 | 640万円 |
この速算表は、直系尊属(祖父母や父母など)から、その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)への贈与税の計算に使用します。
例えば、祖父から孫への贈与、父から子への贈与などに使用します。(夫の父からの贈与等には使用できません)