遺産相続の期限と迫る期限への対処方法【総まとめ】

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相続 手続き

ただし期限までに遺産分割協議がまとまらなくても、一旦未分割で申告をしてその後遺産分割がまとまってから再申告をした場合、再申告時の税金額が前回の税額を越えなければ、延滞税及び無申告加算税は課せられません。

期限までに間に合わないなと思っても、申告しないよりはとりあえず未分割でも申告した方がいいかもしれません。

3-4.遺留分減殺請求

遺留分減殺請求の期限に延長措置はありません。

しかし遺留分減殺請求の期限は「遺留分が侵害されていることを知った時から」であり、「相続が発生してから(亡くなってから)」ではありませんので、今一度自分の場合はいつが期限なのかを確認することが大切です。

ただし相続開始から10年以上経っている場合は、例え遺留分侵害を知らなかったとしても時効となりもう請求することはできません。

3-5.相続税減額特例の適用

相続税減額特例の適用期限に延長措置はありません。

4.注意点

4-1.必要書類の期限について

必要書類の中には役所での保管期限が決まっているものがあり、それを過ぎてしまうと書類を取得するのに多くの時間がかかってしまいます。
最悪の場合もう取得できなくなってしまった、となる可能性もあるのです。

相続手続き自体に期限はなくても放置しているとこのようなデメリットが発生しますので注意しましょう。

4-2.債務の通知がきたら放置しない

もし被相続人名義の債務の通知がきた場合、その時点で「債務の存在を知った」ということになるので、相続放棄の期限である3ヶ月までのカウントダウンが始まってしまいます。
相続放棄をする場合は気をつけましょう。

また、相続放棄をしたとしてもその旨を債権者が勝手に知ることはできませんので、相続放棄をした旨を必ず債権者に伝えましょう。

4-3.どの手続きも、期限が過ぎそう・過ぎてしまった場合は専門家に相談をする

期限が過ぎそうな場合、過ぎてしまった場合は専門的な手続きが必要な場合があります。
自分で判断せず、専門家に相談することをおすすめします。

5.まとめ

ここまで遺産分割の期限についてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「期限があるなんて知らなかったから、知ってからカウントダウンが始まるのではないか」思われる方がいるかもしれませんが、そのような主張は認められません。

もし本当に知らなかったとしても、その人が日本国籍で20歳以上である限り、法律上では知っているとみなされます。
そのため、遺産相続の期限をきちんと把握しておくことはとても重要です。

余計な手間をかけずにスムーズな相続手続きがができるように今から準備をしておきましょう。

著者:相続ハウス 彼末彩子(相続診断士)
監修:税理士法人エスネットワークス

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