これらの書類をそろえるための費用や、物納財産の整備のための費用、物納申請が許可されるまでにかかる固定資産税や建物の修繕費などの維持管理費用は自己負担となります。
5.まとめ
相続税の物納は、あくまでも金銭で相続税の支払いができない場合で、分割して納付もできないと認められた場合に限られます。
ですから、相続財産からは相続税を支払うことができないけれど、自分の個人名義の通帳にはまとまったお金があるなどという場合には一括払いか延納を選ばなければなりません。財産は金銭に限らず、ゴルフ会員権などのように、比較的簡単に換金できるものも含まれます。
そのため、物納を申請する前には、相続する財産だけでなく、自身の所有している財産についても確認しておく必要があります。
また、不動産を物納する際には、他の人の権利が帰属していないか、担保権は付いていないかなどの確認も必要です。
他の人の権利が付いている不動産は物納の対象にはならないので、注意しましょう。