相続税を抑えるために活用すべき基本的な4つの節税方法

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相続税 節税

ただし、遺族の生活を守るという目的で、受け取る相手が配偶者や子どもであった場合には、法定相続人1人につき500万円の非課税枠が認められているのです。

例えば、残された家族が妻と子ども2人の合計3人で、2,000万円の死亡保険金を受け取った場合、
非課税枠は500万円×3人=1,500万円
となり、2,000万円から1,500万円を引いた500万円が相続税の対象になります。

現金の財産として2,000万円を受け取るよりも、相続税の対象になる金額を抑えることができるのです。

4-2.ケースによって課税の種類が変わる

生命保険は被保険者が亡くなった時に支払われる死亡保険の他にも、解約返戻金という形でお金が支払われる場合があります。

しかし、解約返戻金は生命保険を解約したことで返ってくるお金であり、死亡保険金とは性質が違うものなので、非課税の対象にはなりません。

また、夫が被保険者であり、妻が死亡保険金の受取人になっている場合であっても、保険金の支払いを行っていたのが妻だった場合は、死亡保険金は相続税ではなく、所得税の対象になり、相続税の非課税枠を利用することもできないので注意しましょう。

5.各種控除を利用する

生前贈与や不動産、生命保険を活用した方法以外にも、相続税の節税対策として活用できる控除制度がありますのでご紹介します。

5-1.相続税の基礎控除

「1.相続税の計算方法」でご説明したとおり、相続税には3,000万円の基礎控除額に加え、法定相続人1人につき600万円が控除される特徴があります。

また国税庁では、被相続人に実の子どもがいる場合には1人まで、いない場合には2人まで養子を法定相続人に含めることを認めています。
養子が1人加わることによって、法定相続人が増え、基礎控除額を増やすことができ、相続税の課税対象になる金額を抑えることができます。

これに加えて、もし被保険者が生命保険に加入していれば、死亡保険金からさらに500万円が差し引かれることになり、相続税がさらに安くなるのです。

5-2.配偶者控除

被相続人の配偶者に相続された財産は、相続税に関して特別な控除の措置がとられています。

配偶者は1億6,000万円、または配偶者の法定相続分に相当する金額のうち、高い方の金額を超えなければ相続税を支払う必要はありません。

配偶者も近い将来に相続を行う可能性が高いため、このような措置がとられています。
そのため、配偶者が相続税を支払う可能性は非常に低いと言えるのです。

6.まとめ

ここまでご紹介してきたさまざまな方法によって、相続税を抑えることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

しかし、被相続人との関係や贈与の目的といった条件が限られていたり、不動産の購入などにはリスクを伴う可能性があったりと、誰にでもおすすめできる方法ばかりではないことも覚えておいてください。

充分な節税対策をとり、満足できる形で相続を完了させるためには、それぞれの方法に必要な条件や注意点を理解した上で行うことが大切です。

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