これから海外投資をはじめようとしている方はオフショア口座の開設を検討されているのではないでしょうか?
海外投資をより効率的に行うためには、海外オフショア口座を開設することもオススメします。
とはいえ、口座開設にはメリットばかりではありません。
今回は、口座開設の方法から、注意しなければいけないポイントまでを説明致します。
ぜひ、海外投資を始める際の口座開設時の参考にしてみてください。
1.オフショア口座とは
オフショア口座とは海外にある銀行の中でも、税制上の優遇を受けている地域(オフショア地域)にある銀行口座のことです。
現地の銀行ですので、通貨はその国の外貨になります。
オフショア地域の銀行口座は、日本と比較すると、取り扱える金融書品や、インターネットバンキングの利便性がとても優れているので、海外投資を効率的に行うために、口座を開設する人も多くいます。
2.メリット
2-1.取引手数料が割安
円を香港ドルや米ドルに替える際の為替手数料は、日本の銀行で外貨預金などを行う際に適用されるものに比べて、はるかに安く設定されています。
例えば、米ドルの場合、日本の銀行で円から米ドルに替えると、1ドルにつき1円の為替手数料が取られてしまいます。
米ドルから円に替えるときも1円が取られるので、往復で2円の為替手数料が取られてしまう、という仕組みになっています。
オフショア口座を開設すれば、この手数料のコストが安い、またはかからなくなるわけです。
2-2.海外送金が簡単
海外送金の方法はいくつかあります。
もちろん、一般の日本の銀行の海外送金やゆうちょ銀行の国際送金でも可能ですが、この2点では、送金にかかるコストが割高になってしまいます。
おすすめの方法は、「Goロイズ海外送金サービス」です。
これは、わざわざ窓口に行って送金手続きをとらなくても日本国内のATMやインターネットバンキングを用いて日本円を振り込むだけで、指定した海外口座に現金を振り込むことができます。
オンラインで簡単に申し込みが可能です。
2-3.海外のどこからでもATM利用が可能
オフショア口座の開設方法の銀行の選び方でも記載しますが、世界的な規模の銀行を選択すると世界中に支店があるので、海外のどこからでもATM利用が可能になります。
3.デメリット
3-1.管理手数料がかかる
ほとんどの銀行では既定の残高があれば、管理手数料はかかりません。
しかし、既定額を下回ってしまう管理手数料がかかるので、事前に確認をしておきましょう。
3-2.確定申告をする必要がある
日本国内で所得がある人は、必ず確定申告を行う必要があります。
日本では、金融機関の預金利子は、利息をもらう時に同時に源泉徴収されます。
したがって、確定申告をする必要はありません。
しかし、オフショア口座での利子は、源泉徴収が行われないので、総合課税という利子とその他の給与などの所得を合わせた上で、確定申告を行い、税金を納めなければなりません。
3-3.ペイオフ対象外
日本では、預金保険制度があります。
これは、万が一銀行が破綻したとき、元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
オフショア口座はこのペイオフが適用されないということも知っておきましょう。
4.オフショア口座の開設方法
4-1.銀行選びのポイント
世界的に支店網を持っている銀行であり、世界的な規模でビジネス展開している銀行を選びましょう。
HSBC銀行、シティバンク、スタンダードチャータード銀行が一般的にはおすすめです。
【HSBC銀行】
中でも特におすすめなのは、HSBC銀行です。
サービス面の充実度、コストの安さ、という点で優れています。
また、インターネットバンキングの機能も充実しているという点もあります。
4-2.口座開設をする
口座を開設する方法は大きく分けて2つあります。
ここでは手続きが最も簡単に行える「HSBC香港」での開設を例としてご説明いたします。
4-2-1.郵送、インターネットを活用し開設
口座の開設のみならば、簡単にできます。
投資情報サイトのトレード×トレードにアクセスし、無料会員登録をします。
そこから「HSBC香港ラクラク口座開設キット」を申し込むと、約1週間で書類が郵送されます。
こちらに必要事項を記入して準備を整えます。
その後、香港に行った際にパスポート、住所証明書を提出すれば、口座の開設をすることができます。
この場合、英語が堪能でなくても、開設することができるので誰でも実践することができますね。
4-2-2.現地まで行って開設
口座開設業者を頼りに、現地で開設する方法です。
例えば、「CCM HK」というサイトを利用して「HSBC香港活用マニュアルセット」を使います。
この場合は、指定されたHSBC香港の支店で、現地スタッフと会い、一緒に開設をします。
現地スタッフは、日本人か日本語が堪能なスタッフが担当してくれるので言語リスクはなく開設することができます。
5.オフショア口座を開設する際の注意点
5-1.口座は定期的に動かす必要がある
日本では、10年間ほど口座の動きがないと、はじめて休眠口座となりますが、海外の金融機関はそこまで長くありません。
例えば、香港の銀行はわずか半年の場合がほとんどです。
休眠口座にならないよう、定期的に動かす必要があります。
5-2.日本語対応のWebサイトはほとんどない
英語力に自信がなくても、開設はできますが、Webサイトで扱っている言語は基本的には英語になっています。
英語の読解力はある程度ないと、多機能のインターネットバンキングを活用するのは難しいかもしれません。
5-3.口座凍結時には、現地にて面接
前述した、休眠口座と認定された場合には、資金の出し入れができなくなってしまいます。
その場合は、現地に出向き、面接を通じて、処理を行うことになります。
6.オフショア口座の活用方法
6-1.外貨の組み換え
海外ファンドの購入のために、外貨の交換が可能です。
また、定期預金への切り替えもできます。
6-2.海外ファンドの購入
オフショア口座を開設することによって、世界中のさまざまな金融商品に投資をすることができます。
日本では購入することのできない金融商品も選択することができたり、IFAのアドバイスで海外投資信託を購入したり、不動産投資、株式投資、債券投資も自由にできるので、金融商品の選択肢が広がります。
6-3.海外旅行時の現地引き出し
海外投資のためのみならず、海外旅行のときには、わざわざ空港やホテルで両替をしなくても現地の銀行で引き出して使用することで、引出し手数料も安く済みますし、為替の影響を受けることもありません。
7.まとめ
オフショア口座の開き方について、理解していただけましたか?
今は、英語力に自信がなくても、基本的なことがわかれば、開設することが可能です。