1500万円まで非課税で贈与できる!教育資金の一括贈与

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これによって、子供や孫がもらったお金を勝手に好きなことに使ってしまうことを防げます。

教育資金に使ったという正式な証明書(領収書・レシート)がないともらったお金を引き出すことができないので、せっかくあげたお金を違うことに使われてしまう心配もないのです。

これによって、親や祖父母にとっても安心して贈与ができますね。

2-2.デメリット

2-2-1.一度贈与したら解約・返金できない

教育資金の一括贈与は、一度贈与したら解約や返金はできません。

「孫がかわいいがためにたくさん贈与したら、自分達が暮らしていくためのお金が無くなってしまった!」となっても、お金は戻ってきません。

非課税枠は1,500万円ですが、もちろん限度額まで贈与する必要はありませんので、きちんと計画を立てた上で贈与金額を決めましょう。

2-2-2.通常の贈与より手間がかかる

暦年贈与などは、現金の手渡しや口座への振り込みなどで行うので、贈与を成立させるのに特別な手続きは要りません。

しかし、教育資金の一括贈与は銀行などの金融機関を通して行わなくてはいけませんので、提出書類も多くなります。

3-3.で詳しくお伝えしますが、まずは自分で教育資金を立て替え、その後金融機関に行き、領収書等を見せて立て替えた分だけ引き落とす、という手間がかかります。

また、贈与税がかからなかったとしても、受け取る側は贈与税申告書を税務署に提出しなくてはいけません。(契約した金融機関を通して提出するので、直接税務署へ行く必要はありません)

お得な分、やらなくてはいけないことは多いですね。

3.利用方法

3-1.申し込む場所

申し込む場所は、信託銀行など全国の金融機関です。

今はどこの金融機関も教育資金の一括贈与に力を入れているので、「教育資金の一括贈与をやりたい」と言えばスムーズに案内してくれるでしょう。

3-2.必要書類

教育資金の一括贈与を申し込むには下記の書類が必要になります。

必要書類 ・贈与契約書
・贈与者及び受贈者の本人確認書類
(受贈者が未成年の場合は、その親権者の本人確認書類と、
受贈者と親権者の関係がわかる確認書類(住民票等)も必要となります。)
・受贈者の印鑑
(受贈者が未成年の場合は、その親権者の印鑑も必要となります。
・贈与者及び受贈者の戸籍謄本

上記の必要書類は一般的なものなので、申し込む金融機関によって違う可能性があります。

詳しくは申し込む金融機関に確認してください。

3-3.利用の流れ

では、実際に贈与してから手元にお金が支払われるまでに、どのような手順を踏めばいいのでしょうか。

わかりやすいように下の図を見ながらご説明します。

20151224_02

①まずは金融機関で受贈者(子供または孫)名義の口座を開設し、贈与者(親または祖父母)が、口座に教育資金を振り込みます。

②受贈者は、先に自己負担で教育資金を学校等に払い、その払った証拠となる領収書等を受け取ります。

③受贈者は領収書を口座のある金融機関に持って行き、それを金融機関に渡すとその領収書分の金額を受け取ることができます。

4.注意点

4-1.30歳を過ぎて使い残した金額に対して贈与税がかかる

受贈者が30歳になった時に教育資金の使い残しがあった場合は、その残額に対して贈与税がかかってしまいます。

もし仮に1,500万円贈与して1,000万円を使い、30歳になった時点で500万円の使い残しがあった場合、その500万円に対して贈与税がかかってしまうのです。

贈与税の税率は高いので(下の表を参照してください)、それなら暦年贈与で毎年110万円まで贈与した方がよかった、なんてこともあるかもしれません。

つまり、きちんと先を見据えて行わなくてはいけないということですね。

20151224_03

4-2.受贈者名義の通帳に振り込まなくてはいけない

金融機関で教育資金の一括贈与を契約した場合、新規に専用口座を開設しなくてはいけません(その金融機関に既に口座がある場合はそれを利用することもできますが、詳しくは申し込む金融機関にお問い合わせください)。

その際、専用口座の名義は受贈者の名義でなくてはいけません。

例えば受贈者が1歳の孫の場合でも、口座の名義は孫の名前にしなくてはいけません。

口座名義を孫にした上で、親権者として親が管理する旨を申請すれば、孫本人が自分でお金を管理できるような年齢でなくても親が管理することができます。

4-3.領収書の宛名と発行元名に注意する

4-2.と同じく、領収書の宛名も受贈者にしなくてはいけません。

学校の授業料を払ったなど場合、領収書の宛名は親権者ではなくその受贈者の名前にしてもらいましょう。

また、発行元も学校や塾などの名前でなくてはいけません。

例えば、塾で必要な参考書を本屋で買った場合、領収書の発行元名は買った本屋の名前になってしまうので、その領収書を金融機関に持って行ってもお金は引き出せません。

必ず、学校や塾など(2.の表にある区分)から購入するようにしましょう。

4-4.その都度必要な分だけ贈与するのなら贈与税はそもそもかからない

教育資金はそもそも、必要な時に必要な分だけ贈与するのであれば金額関係なく贈与税はかかりません。

例えば孫の入学金や参考書購入代が必要になった時、その分を祖父母が支払っても贈与税はかからないのです。

ただしこれは「必要な時に必要な分だけ」なので、例えば「10年後に必要であろう孫の高校入学金を自分が元気な今のうちに渡したい」と思っても、今は必要なときではないので非課税で贈与することはできません。

その場合は、やはり教育資金の一括贈与が効果的ですね。

まとめ

今話題の「教育資金の一括贈与」について、細かくご説明しましたがいかがだったでしょうか。

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