▼詳しくはこちらをご覧下さい。
【どうして必要?どうやって作る?遺産分割協議書について】
ただし、遺言書が遺されていた場合はそれが遺産分割協議書の代わりになりますので、遺言書を提出すれば大丈夫です。
※遺言書の内容によってはそれが登記に使えない場合もありますので、その場合は遺産分割協議書を作成する必要があります。
遺言書が登記に使えるかどうかは法務局で確認しましょう。
2-5-6.相続人全員の印鑑証明書
遺産分割協議書が必要な場合は印鑑証明書を添付する必要があるため、相続人全員の印鑑証明書が必要です。
もし遺言書があり、その通りに相続するのであれば遺産分割協議書は不要なため、したがって印鑑証明書も不要です。
2-5-7.登記簿謄本(登記事項証明書)
登記簿謄本とは、不動産の面積や名義などが書かれた書類です。
昔は登記簿謄本という名前でしたが、現在はコンピュータ化され「登記事項証明書」という名前に変わっています。
昔の名残で現在でも登記簿謄本と呼ぶ方も多いですが、登記簿謄本はもう取得することはできませんので登記事項証明書を取得すれば大丈夫です。
法務局に行くか郵送で取り寄せることもでき、委任状なしで誰でも取得することができます。
2-5-8.固定資産評価証明書
固定資産評価証明書とは、不動産の固定資産評価額が記載された書類です。
年度ごとに毎年4月1日に新しいものに変わります。
法務局に提出する年度のもの(亡くなった年度のものではないので注意)を取得する必要がありますので注意しましょう。
通常は市区町村役場で取得できますが、東京23区にある不動産のみ、区役所ではなく都税事務所で取得する必要があります。
また「固定資産評価証明書」は全国で同じ名前で発行している訳ではなく、例えば「固定資産課税台帳登録証明書」という名前で発行している市区町村もあります。
名前やフォーマットは違っていても、内容は同じですので相続登記に使う書類となります。
念のため、取得する際は役所の人に「相続登記で使います」と一言伝えるとスムーズでしょう。
3.注意点
3-1.遺言があった場合は遺産分割協議書は不要
法的に有効な遺言書があり、その通りに相続するのであれば遺産分割協議書は不要です。
もし相続人全員が遺言と違う分け方をしたいと同意した場合は、遺言を無視して遺産分割協議書を作成し分割できる場合もあります。
詳しくは専門家へご相談ください。
3-2.不動産を売却する場合も事前に相続登記は必要
亡くなった人名義のままでは売却ができませんので、必ず相続登記をする必要があります。
登記をした時点での不動産の持分割合が、不動産の売却金の受け取り割合になります。
つまり、長男3:次男1の割合で相続登記をした場合、原則的に売却金額も長男3:次男1で分けなくてはいけません。
それ以外の割合で売却金を受け取った場合は贈与税の対象となるため、登記の際は売却後のことも考えて登記しましょう。
3-3.法務局の登記窓口で相談する場合は事前予約がおすすめ
法務局に行くと登記の相談窓口があり、係りの方が登記申請書の書き方や必要書類について教えてくれます。
事前予約制となっているところが多いので、予約してから行きましょう。
場所にもよりますが、かなり混み合っていて予約を取るのも大変な状態であることが多いので、急ぎの場合は専門家に依頼することも検討しましょう。
4.相続登記をしないことのデメリット
相続登記をしないとどのようなデメリットが発生するのか、簡単にご紹介します。
登記は期限がありませんが、だからといって先延ばしにしていいことは何もありません。
このように色々大変になる前に、早めに終わらせることをおすすめします。
・相続人が増えて権利関係が複雑化する
・相続人の誰かが認知症になる可能性がある
・相続人の誰かが行方不明になる可能性がある
・必要書類の取得に時間がかかる、または取得自体できなくなる
・対象不動産の売却や担保提供などができなくなる
・借金がある場合に差し押さえの対象となる
・不動産賠償が受けられない
▼これらのデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。
【放置しているとどうなるの?相続登記の期限と方法】
⇒ 「2.登記を放置しておくことのデメリット」
5.専門家に依頼する場合
5-1.依頼する専門家
相続登記を専門家に依頼する場合は、司法書士に依頼をします。
5-2.専門家に依頼する場合のメリット
•スピーディーに手続きを進められる。
•手続き内容が煩雑な場合でも対応できる。
•仕事などで多忙な場合や時間をつくるのが難しい方は、全て任せられる。
•複雑な戸籍謄本や除籍謄本の収集をしなくて済む。
•どのように登記をするかを手続の段階で専門家の視点から見てもらえるので、後々のトラブルに発展しにくくなる。
5-3.司法書士へ依頼した時の報酬
司法書士報酬は自由化されているため、各司法書士事務所によって料金が変わってきますし、不動産の評価額によっても変わることが一般的です。