より伝わる!遺言者の気持ちや思いを遺す付言事項の書き方

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付言事項

自分が亡くなったあとに、遺産相続が希望通りに行われるか、今から心配している方も多いのではないでしょうか?

そんな方にぜひ覚えておいてほしいのが、遺言書の最後に相続人などへの「最後のメッセージ」として書き記す「付言事項」(ふげんじこう)です。

付言事項とは遺言書の最後に書き加えられる項目で、遺言者のメッセージを自由に残すことができます。

遺言書に付言事項を書いておくことで、どのような効果に期待ができるのでしょうか?
また付言事項は具体的にどのようなケースで役に立つのでしょうか?

例文付きで詳しく解説しますので、ぜひこの機会に付言事項について覚えておきましょう。

1. 付言事項(ふげんじこう)とは

付言事項とは遺言書の最後に書く、遺言者のメッセージや家族への想いなどを相続人に伝えるための文章のことで、おもに相続人同士の不要な争いを避けるために活用されています。

遺言書に書く事項には大きく、法的効力が認められているもの(法定遺言事項)とそうでないものがありますが、付言事項には法的効力がありません。

その代わり、付言事項に記載上のルールはなく、遺言者がその内容を自由に決められるので、本当の気持ちをストレートに伝えるための手段として役立ちます。

2. 付言事項を書くときのポイント

何を書いてもいいとはいっても、付言事項を使って自分の気持ちを上手く相続人に伝えるためには、多少のテクニックが必要となります。

付言事項を書くときには、以下のようなポイントを押さえながら書いてみるようにしましょう。

2-1. 実名付きで感謝の気持ちを記載する

特定の相続人に対してメッセージを伝える場合は、その人の実名を呼びかけるような形で書くようにし、自分の考えを理解してもらうために感謝の気持ちを記載しましょう。

2-2. 具体的なエピソードを記載する

遺言者と相続人との間で起こった思い出深いエピソードを具体的に記載しておくと、そのあとの「本当に伝えたいこと」を聞き入れてもらいやすくなります。

2-3. 遺言の内容に関する理由を記載する

遺言書のなかには遺言者の相続財産に関する要望が書かれているわけですが、付言事項で「なぜそれを望むのか」という理由を記載しておくと、相続人に納得してもらいやすくなります。

3. 付言事項の活用例

では、付言事項には具体的にどのようなことを記載すればいいのでしょうか?
付言事項の活用方法を、簡単な例文と共にご紹介します。

3-1. ひとりに遺産を集中させたい

たとえば妻と息子がいて遺産が自宅しかなく、それを妻だけに継がせたい場合に遺言書を作成するわけですが、このままだと息子が納得しない可能性が高いかと思いますので、そんな場合に付言事項を活用します。

【例文】
何十年にも渡って誰よりも苦労をかけてしまった○○(妻の名前)に、自宅を相続させたい。□□(息子の名前)よ、家族の思い出が詰まった我が家で○○と一緒にいつまでも仲良く暮らしていってください。

3-2. 相続人以外の人に遺贈したい

たとえばご自身が現在「要介護状態」であり、そのお世話を血のつながりのない息子のお嫁さんがしてくれていたため、その苦労に報いたいのですべての財産を渡したいという場合に付言事項を活用することができます。

法定相続人ではない息子のお嫁さんに遺贈をする理由と感謝の気持ちを書き残しておけば、遺族同士のトラブルに発展する可能性を低くすることができます。

【例文】
長男の嫁である○○さんには、赤の他人であるにも関わらず私の介護で大変な負担をかけてしまいました。

その苦労に報いるためにも、○○さんに遺産を遺贈したいと思います。□□や△△(相続人の名前)にも言い分はあるだろうが、どうかこの遺言内容でいさかいが起きないよう願っています。

3-3. 家業をひとりの子だけに継がせたい

たとえば株式会社を経営していて、それを複数いる息子のうちのひとりに継がせたい場合に株式を相続させるわけですが、「会社を継がないほうの息子」が不満を持たないように付言事項を活用します。

【例文】
長男○○は昼夜問わず会社の経営に大きく貢献してくれた。
今こうして会社が存続していられるのも○○のおかげです。

そこで会社の経営を○○に継いでもらいたく、株式と事業に関わる資産については○○に相続させることにしました。
妻□□も次男△△も今までありがとう。

この遺言内容で家族が揉めることなく、みんなで支え合いながら家業発展にどうか尽力していってください。

3-4. 自分の葬儀を希望通りに行ってもらいたい

親族同士がそれぞれ違う宗教を信仰しており、自分の死後に葬儀の方法をめぐって親族間でトラブルになるのではと心配な方もいるのではないでしょうか?
付言事項は、そんな葬儀方法を指定したい場合にも活用できます。

【例文】
親族にはそれぞれ信じている宗教があり、私の葬儀方法について話し合いで決めるのは大変ではないかと思いますが、私としては通夜・葬儀・告別式ともに家族葬を希望しています。

恩人である皆に葬儀のことで気苦労はかけたくありません。
家族葬は私の強い希望なので、どうか親族同士で揉めることなく、これからも仲良くしていってください。

3-5. 自分の死後に臓器提供をしてほしい

死後の臓器提供は、インターネットによる意思登録や健康保険証の意思表示欄への記入のほか、遺言書を使ってでもすることができます。

もし遺言書を通して臓器提供の意思表示をするのであれば、手続きをする家族たちも納得できるように、付言事項でその想いを記載しておくと良いでしょう。

【例文】
私は以前から皆にも話していた通り、死後に臓器提供することを希望します。

家族には私の臓器提供に関する相談に乗ってくれて感謝しています。
私の死後に臓器提供が速やかに行われ、人の役に立てることを切に願っています。

4.まとめ

遺言書の最後に記載する「付言事項」について、今までその存在を知らなかった方も多いのではないでしょうか?

付言事項には上記の例のように、さまざまな活用方法があります。
遺言書を作成しようと思われている方は要望を実現してもらうためにも、付言事項の用途などを正しく理解して記載しておくといいでしょう。

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