孫にお金を遺したい人必見!お得な生前贈与のまとめ

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自分に何かあったときの為に、かわいい孫に少しでも多くお金を遺しておいてあげたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。

最近では信託銀行などでも生前贈与のサービスを盛んに行っているなど、生前贈与の注目度の高さが伺えますね。

なんとなく言葉は知っているけど、具体的にどういう方法が自分に合っているのかがわからないからできていない、という方も多いと思います。

実は一口に生前贈与といっても様々な方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。その中から自分に最適な方法で、無理なく計画的に行うことが大切です。

でもせっかくの贈与も、結果的に節税効果がなかったり、遺された家族がもめる原因となったりしたら悲しいですよね。

そこで今回は、お孫さんのための生前贈与はどんな方法があって、そのメリットやデメリットは何なのか、そして生前贈与の失敗例などを説明しますので、効果的な生前贈与を行うためにぜひ参考にしてみてください。

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1.生前贈与とは

生前贈与とは文字通り、生きている間(生前)に財産をあげる(贈与)ことを言います。

その一番の目的は、生きている間に相続財産を減らすことで、亡くなった時に発生する相続税を減らすことができることです。

また、早いうちに財産をあげることでもらった人は使いたい時にその財産を使うことができるので、例えば小さいお孫さんがいる家庭などに贈与をすると、お金がかかる時期に財産を受け取ることができますので教育費に使えるなど、とても効果的ですね。

ただし、注意しなくてはいけないのが、税務署が行う税務調査の時です。

税務署に「生前贈与ではなく違う人の名義で財産を置いてあるだけじゃないか(名義貸し)」とみなされてしまえば、それは贈与とはみなされません。

となると、結局相続財産とみなされてしまうので、それに対して相続税がかかり、せっかく手間をかけても節税はできなくて無駄になってしまうという訳です。

基本的に、下記の事項を満たしていると税務署に生前贈与と認めてもらいやすいのでチェックしてみてください。

  • あげた人が「あげたと認識している」こと
  • もらった人が「もらったと認識している」こと
  • 書類(贈与契約書など)で「贈与したことを証明できる」こと
  • もらった人が贈与税の申告をして自分で贈与税を払っていること
  • もらった人が自分で通帳やハンコを所持していること
  • もらった人がもらったもの(お金など)をきちんと使っていること

2.非課税贈与

生前贈与には基本的に贈与税がかかります。

ただし日本では65歳以上の人が国内資産全体の6割を保有しているという状況ですので、若い世代に資産を移行する目的で、特定の目的においては、一定額までは贈与しても贈与税がかからないという非課税制度を設けています。

2-1.非課税贈与の早見表

ここでは様々な非課税贈与の方法を紹介します。

条件を満たせば非課税で大きなお金を贈与することができますので、ぜひ活用したいですね。

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2-2.暦年贈与

暦年贈与では、1年間で受けとる人1人当たり110万円までは贈与しても贈与税がかかりません。

詳しくは【早めの対策が肝心!非課税で贈与できる暦年贈与って?】で説明していますので参考にしてみてください。

2-2-1.生命保険を使った暦年贈与

1のところで、贈与と認められるにはもらった人がきちんと使っていることが大事だとお伝えしましたが、その「きちんと使っている」という事実を作るのに効果的なのが、孫が祖父母から暦年贈与でもらったお金を使って生命保険に入り、保険の支払いをするという方法です。

メリット

現金をそのまま贈与してしまうと孫は好きな時に好きなだけ使えてしまいますが、あえて保険というすぐに使えない制度にすることによって、孫の使いすぎ防止や金銭感覚を狂わせないようにすることができます。

また、祖父母の相続財産も減るので、相続税の節税にもなります。

デメリット

もし何らかの理由で祖父母からの暦年贈与ができなくなってしまった場合、その保険の支払いは孫自身のお金でしなくてはいけなくなってしまいます。

また、もし解約する場合は解約返戻金が受取れますが、支払った額に対して少ないのが一般的です。

祖父母の暦年贈与がなくなると孫自身のお金で支払うのが難しい場合は、商品によって返戻金の額は違うので、時間がたっても返戻金があまり減らない商品を選びましょう。

2-2-2.子どもNISA

生命保険の他に「きちんと使っている」という事実を作るのに効果的なのが、今注目されている「子どもNISA」です。

「子どもNISA」は2016年4月から新しく開設されます。

通常のNISAは、株式投資や株式投資信託による「譲渡益(売却益)」と「配当金・分配金」を対象にした小額の投資を非課税にするものですが、今回これの子ども版ができるということです。

ですが、小さい子どもは自分で投資などできないですよね。そこで、その子どもの親権者が管理を行えるようにし、子どもの将来のために親権者が資金を運用できるようになっています。

利用できる人 日本在住の0~19歳
非課税枠 毎年80万円
非課税期間 5年間
投資可能期間 2023年まで
資金の引き出し 非課税の適用を受ける為には原則、18歳までは引き出せない
口座管理人 親権者

ちなみに、「暦年贈与の非課税枠110万円とは別に、子どもNISAの非課税枠80万円がある」と勘違いしている人が多いのですが、それは間違いです。

「非課税枠110万円までのお金を使って、80万円まで非課税で投資ができる」ということですので、注意しましょう。

メリット

暦年贈与の非課税枠110万円以内でできるので、祖父母は資産を非課税で孫にあげることができ、節税対策になります。

また、孫または親はそれを元金に将来の為の資金運用ができます。

デメリット

非課税にするには18歳までは引き出せないため、中学や高校の学費等に使うことはできません。

あらかじめ使う目的が18歳未満の時だとわかっている場合は、子どもNISAは使わない方がよいでしょう。

また、いくら非課税といっても投資自体には元本割れのリスクがあります。市場の状況によっては、思うようにお金が溜まっていないということも十分ありえるのです。

控除額は年110万円の範囲内と決まっていますので、そのまま現金110万を渡したほうが非課税の上、お金が残っているという可能性もあります。

2-3.住宅取得等資金の贈与

父母または祖父母から、住宅を取得するための資金を20歳以上の子または孫へ贈与した場合、一定額であれば贈与税がかからないとする制度です。

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メリット

この制度は暦年贈与もしくは相続時精算課税制度と併用することができます。

つまり1,500万円までが住宅資金贈与の非課税だった場合、暦年贈与併用だと1,610万円、相続時精算課税制度併用だと3,500万円までは非課税になります。

デメリット

この制度を使うためには、住宅を取得する前にお金を贈与する必要があります。

家を引き渡した後にお祝いや立て替えとしてお金を渡しても、それは非課税にはならないのです。また、贈与をしたら原則としてその翌年3月15日までに家を引き渡してもらう必要があります。

例えば、贈与をしたのが6月1日の場合、その翌年3月15日に家を引き渡してもらう必要があるのです。

区切りがいいからといって3月31日に引き渡しにしてしまうと、それ以前に受けた贈与は非課税ではなくなってしまいます。

計画的に行わないと逆に損をしてしまうので注意しましょう。

詳しくは【住宅の生前贈与/これは得するケース?損するケース?】で説明していますので参考にしてみてください。

2-4.教育資金の一括贈与

30歳未満の人の教育資金にあてるために、その親や祖父母が金銭等を出し金融機関に信託等をした場合には、受け取る人1人につき1,500万円(うち学校等以外のものについては500万円)までは非課税になります。

通常教育資金は、その都度行うのであれば原則として非課税となります。

しかし場合によっては、贈与したい人が大きくなるまで自分が元気でいられるか不安という方もいると思います。

そのような方が、事前に一括して贈与できるようにした制度です。

区分 具体例 非課税額
幼稚園、小学校、中学校、高校、
特別支援学校、大学、専門学校、
その他各種学校
入学試験料、入学金、保育料、授業料、制服代、教材費、修学旅行費、給食費、通学定期代、留学渡航費等  

1,500万円

 

(うち学校等以外のもの)

塾、家庭教師、スイミング、ピアノ教室、その他学習、スポーツ、文化芸術活動、教育向上のための指導等の役務提供  

500万円

メリット

贈与する側が認知症になったり亡くなる恐れがある場合、受け取る側は早めにまとまったお金を非課税で受け取ることで、後に受け取れなくなる可能性がなくなります。

資産を移すことで祖父母の財産額は減るので節税にもなりますし、さらにそれを孫の教育資金という明確な目的を持って使えるのでとても有意義な使い方ですね。

デメリット

この制度を利用するためには金融機関で口座を開設し、そこへ領収書等を渡して始めてお金の引き出しを行うことができるので、少し手間がかかります。

そして途中で解約することができず、また受け取る側が30歳を過ぎた時、使い残した金額があった場合はそれに対して贈与税がかかってしまいます。

また、受け取る側が亡くなった場合、使い残した金額に対して贈与税はかかりませんが、贈与する側の相続財産となりますので相続税が発生する可能性があります。

1,500万円まで非課税だからといって限度額まで贈与してしまうと、使い切れずに税金が発生してしまった・・・なんてことがないよう、計画的に行いましょう。

2-5.結婚・子育て資金の一括贈与.

20歳以上50歳未満の人の結婚・子育て資金にあてるために、その父母や祖父母が金銭等を出し金融機関に信託等をした場合には、受け取る人1人につき1,000万円(うち結婚資金については300万円)までは非課税になります。

通常、結婚・子育て資金も、その都度行うのであれば原則として非課税となります。

教育資金の一括贈与と同様、これを一括して贈与できるようにした制度です。

区分 具体例 非課税額
子育て資金 出産費用、不妊治療費用、子どもの治療費、保育費用、ベビーシッター代など 1,000万円
(うち結婚資金) 結婚式費用、引越し費用、新居の家賃、など 300万円

メリット

教育資金の贈与と同様で、贈与する側が認知症になったり亡くなる恐れがある場合、受け取る側は早めにまとまったお金を非課税で受け取ることで、後に受け取れなくなる可能性がなくなります。

デメリット

教育資金の贈与と同様で、この制度を利用するためには金融機関で口座を開設し、そこへ領収書を渡して始めてお金の引き出しを行うことができるので、少し手間がかかります。

そして途中で解約することができず、また、受け取る側が50歳を過ぎた時、使い残した金額があった場合はそれに対して贈与税がかかってしまいます。

受け取る側が亡くなった場合、使い残した金額に対して贈与税はかかりませんが、贈与する側の相続財産となりますので相続税が発生する可能性があります。

ここまでは教育資金の贈与と同じですが、1点違うのが、贈与した側が亡くなった場合には、使い残した金額は贈与した人の相続財産に加算されるということです。

もったいないからといって、もらったお金をあまり使わないうちにお金をくれた人が亡くなってしまうと、そのお金はもう使えなくなってしまうので注意が必要ですね。

3.生前贈与の失敗事例

① 念願のマイホーム購入にあたって住宅取得資金の贈与の特例を使おうと、私は2015年5月15日に祖父から1500万円の贈与を受け、そのお金を頭金に6月1日に契約をしました。

物件の引渡しは翌年2月1日なので、これで非課税になるから大丈夫!と思っていたら、なんと工事が遅れて3月15日までに引渡しができなくなってしまい、1500万円に対して贈与税がかかることになってしまいました・・・。

 

② 私には3歳と5歳のかわいい孫がいます。

かわいい孫の将来の為に、1,500万円ずつの教育資金贈与を行い、計3,000万円の資産を孫に贈与しました。

しかしそれによって自分の貯金が2,000万円になってしまい、老後は老人ホームでのんびり暮らす予定だったのにできなくなってしまいました・・・。

 

③私には10歳の子がいて、中学受験に向けて塾に通わせています。

2年前に私の父から子へ、1,000万円の教育資金の贈与を受けました。

先日、塾から参考書を3冊買うように言われたのですが、塾ではちょうど売り切れだったので、同じ参考書が近くの本屋に売っていたのでそこで買いました。

その領収書を持って銀行へ教育資金の贈与を受けようと思ったのですが、領収書の発行元が塾の名前ではなく本屋の名前だったため、お金を引き出すことができませんでした・・・。

※領収書は指導者の名前で発行されたものでないと認められません

まとめ

今回は祖父母から孫への生前贈与についてまとめましたが、参考になりましたでしょうか。

様々な非課税枠があるので迷ってしまうかもしれませんが、お子さんやお孫さんと話し合うことでどれをどのくらい活用すべきかが見えてくるのではないでしょうか。

生前贈与の中でも特に祖父母からの贈与は、認知症や病気のリスクも考えなくてはならず、孫がかわいいからといってやみくもに贈与してしまっては、自分の生活も苦しくなってしまいます。

また、まだ大金を持ったことのない孫がいきなり大金を持つと、金銭感覚を狂わせてしまうこともあります。

節税だから、孫のためだから、といって安易に贈与せず、周りと相談してきちんと計画を立ててから贈与することが大切ですね。

著者:相続ハウス 彼末彩子(相続診断士)

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