やらないと無効になる!自筆証書遺言に必要な検認手続き

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自筆証書遺言 検認

自筆で作成した自筆証書遺言には検認という手続きが必要であることをご存じでしょうか?

自筆で記載された遺言書は「自筆証書遺言」といい、相続発生後、発見された際に、自筆証書遺言を家庭裁判所に提出し、偽造や変造されたものでないことを確認する手続きを検認といいます。
この検認を受けなければ遺言として有効にはなりません。

また検認の手続きには約1ヶ月の時間がかかってしまうことや、検認をせずに相続をはじめてしまうと、罰金が課せられることがあります。

相続をスムーズにすすめるためにも、検認の手続きはすみやかに行いたいところです。
そのために、事前に検認の手続きのポイントについて、把握しておくメリットは大きいといえるでしょう。

ここでは検認を行う上での注意点や申立方法について、詳しくご説明いたします。
円滑な相続手続きが行えるよう、しっかりと理解しておきましょう。

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1.検認とは

遺されていた遺言がすべて自筆で記載されている「自筆証書遺言」や、公証人に作成した遺言書の「存在」を証明してもらう「秘密証言遺言」であった場合は、家庭裁判所で検認の手続きを行わなければいけません。

検認とはどのようなものなのか、また、どうして検認が必要なのかを説明します。

1-1.検認とは

検認というのは、遺されていた自筆証書遺言の形状と加除訂正の状態、日付、署名といった内容を明らかにする作業のことです。
また、遺言書に封印(封に押印がされているもの)がしてある場合は、家庭裁判所で相続人か代理人の立会いのもとに開封し、検認を行わなければいけません。

1-2.検認が必要な理由

自筆証書遺言と秘密証書遺言に検認が必要とされるのは、遺言書が偽造されたり、変造されるのを防ぐためです。
また、すべての相続人に遺言の存在とその内容を伝えるのも、検認における重大な目的の1つです。

遺言書には他にも、公証役場に出向いて作成する「公正証書遺言」と呼ばれるものもあります。
しかし、この遺言は作成の段階から公証人が関わっており、原本も公証役場に保管されるので、検認を行う必要はありません。

検認の作業を「遺言の内容が有効か無効かを判断するもの」と考えている人もいるようですが、そういった目的のものではないことを覚えておいてください。

1-3.検認をしないと罰金が課せられる

検認を行わないと自筆証書遺言は、法律的には有効な遺言として認められません。

また検認が必要な遺言であるにも関わらず、しかるべき手続きを行わないで相続を始めてしまった場合には、民法1005条にもとづいて5万円以下の罰金が課せられる場合もあります。

第1005条
前条の規定により遺言書を提出することを怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、又は家庭裁判所外においてその開封をした者は、五万円以下の過料に処する。

のこされていた遺言が自筆証書遺言や秘密証書遺言だった場合には、必ず検認を行うようにしましょう。

2.検認の申立を行うには?

検認の申立を行うためには申立人が、必要書類などを家庭裁判所に送付する必要があります。
ここでは、申立に関する具体的な情報をお伝えします。

2-1.申立人

申立を行うためには、まずは申立人をたてなければいけません。
申立は、おもに遺言書を保管していた人物や、遺言書を発見した相続人が行います。

2-2.申立に必要なもの

検認の申立を行うには、以下の書類が必要となります。

・申立書(http://www.courts.go.jp/saiban/syosiki_kazisinpan/syosiki_01_17/index.html
・遺言者の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・遺言者の子、およびその代襲者の出生時から死亡時までの戸籍謄本(遺言者の子、およびその代襲者が亡くなっている場合のみ)

上記の書類は、すべての検認の申立に必要となります。

他にも、相続人が遺言者の父母か祖父母であり、その相続人と同じか下の代の直系尊属で死亡している方がいる場合(つまり、相続人が父親で母親が死亡している場合や、相続人が祖父でその子どもにあたる遺言者の父親が死亡している場合など)には、直系尊属の方の死亡が記載されている戸籍謄本が必要になります。

また、相続人が存在していない場合や、遺言者の配偶者のみ、または遺言者の兄弟姉妹やその代襲者(つまり、相続人の甥や姪)のみの場合には、さらに以下の書類も必要となります。

・遺言者の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
・遺言者の直系尊属の死亡の記載がある戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
・遺言者の兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本(その兄弟姉妹が志望している場合のみ)
・その甥や姪の出生時から死亡時までのまでのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本(相続人の代襲者である甥や姪が死亡している場合のみ)

このように、相続の形式によって検認の必要書類は異なります。
申立を行う前には誰が相続人にあたるかを確認して、充分な書類をそろえてください。

2-3.申立にかかる費用

謄本などの必要書類を入手するための手数料のほかに、申立には遺言書1通につき800円分の収入印紙代と、連絡用の郵便切手代がかかります。

2-4.検認の申立を行う場所

検認の管轄は、遺言者が最後に住んでいた地域の家庭裁判所になります。
上記の書類などを該当する家庭裁判所に提出することで、検認の申立が完了します。

▼家庭裁判所の管轄区域はこちら
http://www.courts.go.jp/saiban/kankatu/index.html

3.検認の注意点

検認の作業は、申立を行えば終わりというわけではありません。
検認当日や検認が終わった後でも気をつけなければいけない点があるので、注意してください。

3-1.検認当日に必要なもの

申立が認められ、期日が通知されたら、家庭裁判所で検認に立ち会うことになります。

検認当日、申立人は遺言書と申立人の印鑑が必要になります。
その他に必要なものがある場合は担当者から指示されるので、その内容にしたがってください。

3-2.検認が終わった後は、証明書の申請が必要

検認が終わっても、遺言書に検認が済んだことを示す証明書がついていなければ、遺言を執行することはできません。
検認が終わった後は、必ず検認済証明書の申請を行ってください。
申請には、1通につき150円分の収入印紙と申立人の印鑑が必要となります。

3-3.検認には時間がかかる

検認の手続きには約1ヶ月の時間がかかり、完了するまでは、原則として被相続人の財産を動かすことができません。
自筆証書遺言を発見したら、すみやかに検認手続きをすませるようにしましょう。

4.まとめ

遺言に不正な改変が加わっていないことを証明する遺言書の検認は、相続を始めるためには欠かせない重要な手続きです。

申立を行い、裁判所までおもむいて検認の手続きを行うのは、なかなかの手間だと言わざるを得ません。
しかし、のこされていた遺言が自筆証書遺言や秘密証書遺言だった場合には、絶対におろそかにしてはいけません。

もしも検認を行わずに遺言を執行しようとした場合には、大きなペナルティが課せられることも覚えておきましょう。

自筆証書遺言の検認は、とても大事な手続きです。
必要な情報をしっかりと頭に入れて、誤りのないように手続きを行ってください。

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