二重にとられることもある!?海外投資の収益にかかる税金

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海外投資 税金

海外投資で利益が出た場合、海外と日本の両方で税金がかかるのではないかと心配されている方も多いのではないでしょうか?

所得の課税方法は居住地国課税と源泉地国課税の2種類があるため、海外投資を行った場合、同じ所得に対して、二重に課金されてしまう可能性があります。

今回は所得に対する課税方法や二重課税を防ぐための海外税控除という制度、確定申告はどのように行えばいいのかなど、海外投資における税金についてご説明します。

海外での利益なので、申告は不要と思われている方もいるかもしれませんが、日本と同じように、海外での損益も確定申告しなければ、脱税となってしまいます。
しっかりと理解して、正しい納税を行うようにしましょう。

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1.海外投資における税金

所得に対しての課税方法は、居住地国課税と源泉地国課税の2種類があります。

居住地国課税とは、居住者が国内で得た所得の他に、居住国以外で得た所得も含めた、すべての所得に対して課税される方法です。
※居住者とは国内に住所がある人や、これまでにその国内に1年以上居所を持つ人が該当します。

源泉地国課税とは、所得を得た国で課税される方法です。

この2種類の課税方法により、例えば日本の居住者が海外投資を行った場合、同じ所得に対して、居住国(日本)と源泉地国(海外)で二重に課金されてしまう可能性があります。

それを防ぐために「外国税額控除」という、居住国(日本)の税金から、同じ所得に課された源泉地国(海外)の税金が控除される制度があります。
こちらの制度については「3.外国税額控除」で詳しくお伝えいたします。

2.どのくらい税金がかかるのか

実際にどれくらい税金がかかるのか、例に挙げてみてみましょう。

例:海外の銀行に預金した利子

円預金・外貨預金に関わらず、利子に対する20%の源泉徴収で課税されます。

海外の金融機関の場合は、源泉徴収することができないので、自分で利子分を申請しなければいけません。
海外の銀行に年利1%で100万円を預けて、1年間に1万の利息を受け取った場合、20%(2万円)を翌年の3月15日までに確定申告をします。

年収が2000万円以下のサラリーマンの場合は、所得が20万円に満たない場合、申告は不要です。
また専業主婦や無色の人の場合、年38万円の基礎控除以内でしたら申告の必要はありません。

例:株式や債券の配当

株式や債券の配当の場合は、総合課税です。

海外で課税された場合は、一定の範囲内で外国税額控除を受けることができますが、基本的には利益の20%を確定申告します。

株式の売却益は国内と海外で扱いは同じです。
この場合も税率20%なので、売却益を計算しましょう。それに対して、債券の売却益は国内・海外ともに課税はされません。

3.外国税控除とは

海外で所得が発生した場合、その所得に対する税金は、日本で納めなければいけません。

しかし、既に所得が発生した国のルールで、税金が引かれている場合、日本で二重に税金を納める事になってしまいます。

それを防ぐために、既に海外で納めた税金は、日本で申告する際は納めなくて良い、という制度「外国税額控除」があります。

3-1.控除額の計算方法は2種類

控除額の計算は、外国での所得額が、下記の計算式の所得税の控除限度額を超えるかにより異なります。

所得税の控除限度額=その年分の所得税の額×(その年分の国外所得金額/その年分の所得総額)

①外国所得税の額が所得税の控除限度額に満たない場合

外国税額控除額は、外国所得税の額となります。

②外国所得税の額が所得税の控除限度額を超える場合

外国税額控除額は、所得税の控除限度額と、次の1又は2のいずれか少ない方の金額の合計額となります。

1.控除対象外国所得税の額から所得税の控除限度額を差し引いた残額

2.次の算式により計算した復興特別所得税の控除限度額
復興特別所得税の控除限度額=その年分の復興特別所得税額×(その年分の国外所得金額/その年分の所得総額)

3-2.申請手続き

手続きについては、それほど難しい書類や知識は必要ありません。
確定申告時に、「外国税額控除に関する明細書等」という書類と、海外での所得を証明する書類(もしくはその明細書)を添付すれば良いのです。

もし、年をまたいでの所得や前年度の控除繰り越しがある場合は少し複雑になりますので、税理士に確認をお願いすることをおすすめします。

4. 利益が出たら、確定申告をする必要がある?

「外国税額控除」で調整するためにも、確定申告が必要なのですが、実はその中でも申請をする必要があるケースと必要ないケースがあります。

4-1.確定申告が必要なケース

基本的に日本の居住者は海外で得た所得や、金融商品からの運用益も確定申告をし、さらに所得税も納付しなければなりません。

タックスヘイブンのファンドへ直接投資をしている場合は、解約や満期償還時に所得税が源泉徴収されることはありませんが、運用益や売却益は日本での確定申告が必要になります。

4-2.確定申告の必要がないケース

日本の証券会社の特定口座を通じた海外株式や海外投資信託の売却益、譲渡益、配当金などです。
この場合は、証券会社で源泉徴収されるので確定申告は必要ありません。

5.確定申告はどうしたらいいのか

確定申告の期間は2月16日から3月15日の1か月間と決まられています。
この期間内に、税務署に提出する書類を準備し、作成していきます。

申告に必要な書類は、国税庁のサイトから確認することができ、数値を入力しながら書類を作成することができる確定申告書等作成コーナーもあります。

それでもわからない場合は、専門家へ依頼するのが良いかと思いますが、数万円ほど費用はかかります。
しかし、これらの作業を怠って仮に申告しなかった場合、ペナルティが課される可能性があります。
本来払うべき税金だけでなく、追加の税金を払うことになってしまうので、忘れず正確に申告をしましょう。

▼参照
国税庁(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/hajimete.htm
確定申告書等作成コーナー(https://www.keisan.nta.go.jp/h27/ta_top.htm#bsctrl

6.まとめ

日本の居住者は、海外での利益は日本と同じように税務申告をする必要があります。
海外の口座なので、申告する必要がないと思っている人もいるかと思いますが、海外投資での損益を確定申告しなければ、脱税となってしまいます。
海外への投資は、効率的な資産運用を可能にしますが、利益に対する課税は日本国内でのルールに従い、正しい納税を行いましょう。



 著者:田原彩香(ファイナンシャルプランナー)
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

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