相続財産の評価額はどう決まる?気になる評価方法を徹底解説

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相続財産 評価

相続財産のポイントの1つとして「財産の種類によって価格算定方法が違う」という点が挙げられます。
この価格を「評価額」といいます。

相続財産において「評価額」はどうやって定めるものなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?

今回は評価額の付け方を財産の種類ごとに解説し、賢い活用方法をお伝えします。
不動産や証券など、それぞれの算出方法を知って、実際に計算してみましょう。

1.相続財産の評価方法とは

相続税は「相続財産」に対して課税されます。
この時の現金1億円と時価1億円の不動産は本来同じ「1億円の価値があるもの」ですが、相続税では異なる算出方法が用いられています。
その根拠は「流動性」です。

1-1.資産の流動性とは

相続財産を算出するうえで、「流動性」という言葉を把握する必要があります。

たとえば現金は、いつでも売却をしたり、不動産や証券に変えたりすることができます。

その一方で証券は、基本的に売却が自由であるものの、買い手が就かなければ売却益(売却損の場合もあり)が売り手に入ることはありません。
売却には時間もかかるでしょう。

更に不動産となると、傾向は顕著です。
売主が売却希望の不動産も、買主は「不動産として」購入したうえで、現金化を考えなくてはなりません。

土地と建物を一緒に購入した場合、建物(上物、ともいいます)を解体する必要があります。
その解体費は、まれに買主が負担してくれる場合もありますが、一般的には売主が負担するケースがほとんどです。

そこで、相続における価格付けの場では、財産の種類によって異なる価格算出方法が導入されています。

2.さまざまな評価方法

2-1.現預金の評価

現金で考えたとき、どれくらいの価格になるのかを「時価」といいます。
そのため、相続時の評価も時価である現金価格が中心となります。

現金自体もまったく動かないわけではなく、物価との関わりによって紙幣価値が上下する性質(インフレ、デフレといいます)がありますが、現金の「評価」においてはあまり関係がありません。

2-2.有価証券の評価

有価証券を所有している人が亡くなったとき、証券の価格は以下のように計算します。
ただし、この計算方法は「上場株式」に限定した場合です。

(1)亡くなった時期の株価(課税時期)の最終価格
(2)課税時期の属する月の毎日の最終価格の月平均額
(3)課税時期の属する月の前月の毎日の最終価格の合計額
(4)課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価格の月平均額

これらの金額のうち、「最も低い金額」を適用します。
東京と大阪など2つ以上の金融商品取引所に上場している株式の場合は、納税義務者(株式を貰い受けた相続人)が選択することができます。

それでは「上場していない場合」はどうでしょうか。
「非上場株式」の場合も、当然に株価は設定され、会社の規模に応じて大会社・中会社・小会社のいずれかのなかから、それぞれに合った評価方法を行います。

参考:国税庁「取引相場のない株式の評価」
https://www.nta.go.jp/taxanswer/hyoka/4638.htm

非上場企業の株価算出は、素人が気軽に出来る単純なものではありません。
多くの方は、税理士の依頼をして株式の評価額を算出したうえで、相続財産として活用しています。

2-3.不動産の評価

不動産は、証券とはまた異なる評価方法があります。
相続時における不動産の評価方法は、「路線価×土地面積」で計算します。
ただし、土地の形や大きさなどの状況によって実際には補正が入ります。

参考:国税庁「奥行価格補正率表」
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/02/07.htm

路線価は時価と比較した場合、地域によっても違いますが、おおむね約8割前後になると言われています。

たとえばアパート投資で時価1億円の土地を購入する場合、現金をそのまま相続する場合に比べ、以下のようなメリットが発生します。

現金1億円→相続時の資産を1億円として算定
1億円で土地を購入→相続時の資産として8,000万円で計算

現金1億円の場合、1億円がそのまま相続税の評価額となりますが、同じ1億円で土地を購入した場合、相続税評価額が8,000万円に下がるため、大幅な節税となります。

なお、路線価とは、土地の評価基準となる1平方キロメートルあたりの価額です。

さらにこの面積は行政が正確性を担保している「登記簿」という公式書類に記載されている面積を使用します。

2-3-1.さらに評価額を下げる「貸家建付地」の考え方

不動産による評価減はこれだけではありません。上物を「賃貸物件」とした場合です。

賃貸物件を建てた上物を、「貸家建付地」といいます。
この貸家建付地の評価減は、「路線価 × (1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」という式で算出されます。
借地権とは土地を貸すこと、借家権とは建物を貸すことです。

借地権割合とは、貸家にともなって土地も「貸している」と認識され、流動性がない面から評価減の対象となるものです。
評価減を示す借地権割合は、路線価を記載した書類にある、道路の広さを示す公的書類(道路台帳)に個別に割り振られています。

借家権割合は全国一律で30%のため、仮に借地権割合が70%のところであれば、上記の計算式により、(1-0.7×0.3)=0.79となるため、評価額を2割程度下げることができます。

3.まとめ

相続財産の評価を理解すると、相続資産がどのような割合で構成されているかを理解することができます。
いわゆる「相続対策」も、それぞれの評価方法を活用するところが起点です。
理解のうえ、相続の全体像を組み立てるようにしましょう。

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