まずはここから始めよう!これで解決!!相続財産の調査方法

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皆さんは、「相続財産」と聞いてどのような財産が思い浮かびますか。

相続財産と言っても預貯金や不動産などの財産の他にも様々な財産が含まれています。そして、相続が起こった際には亡くなった方がどんな財産を遺したのか、それらの財産をひとつひとつ調べなくてはなりません。

今回は、相続財産を相続する際に何から始めるべきか、またそれぞれの相続財産の調べ方や、調べ始めてみたものの自分一人ではできそうにないとなった際に、どうしたら良いのか・・・についてご紹介させていただきます。

相続が始まっている方、まだ始まっていない方、財産を遺す側、遺される側、どなたでも知っているとタメになることですので、ぜひご参考にしてください。

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1.  相続財産とは

亡くなった方(被相続人)の死亡時に所有している財産のことをいいます。

預貯金・不動産・有価証券(株、債権、投資信託など)・借地権・貸付金などのプラスの財産の他に、借金や未払いの公租公課などのマイナスの財産も含まれます。

つまり、被相続人が持っていた権利・義務すべてひっくるめて「相続財産」といいます。

注意点

一口に相続財産といっても多岐に渡りますので、事前に何がどこにどれくらいあるのかを把握しておくことはとても大切です。

例えば、亡くなった方が生前にどんな財産がどこにあるのかなどを一覧表にしておいてくれれば、すぐに財産の洗い出しができますが、何も手掛かりになるものがなかった場合は残された相続人たちで調査を進めていきます。

相続放棄が必要な場合は3ヵ月以内に手続きを、相続税の申告手続きが必要な場合は10ヵ月以内に申告手続きを行わなければなりません。この財産調査に時間を取られてしまうと、後々焦ることになってしまいます。

相続財産の全体を把握しておくことは、特に相続税の申告において重要なポイントであるといえるでしょう。

2. 何から始めれば良いのか

相続財産が明らかにならない場合、遺産分割協議をする以前の問題です。

通常、亡くなった方の遺品整理をすることや、亡くなった方と親しい間柄の人や相続人から情報を詳しく聞くことにより相続財産を把握していきます。

亡くなった方の相続財産を調べるにあたり、自分でやろうと思ったらできるものなのか、弁護士などの専門家に依頼した方か良いのか、迷うところです。

調査をする方が「相続人」であればご自身で調査を進めることは可能です。調査には相続人としての地位が必要になってくるため、(銀行などで)相続人でない方が自力ですべて調査を進めていくのは困難を極めるかもしれません。

そういった場合には、弁護士に依頼をするなどすれば、職権や経験に基づいた詳細な情報を収集することができます。

3. 各財産の調査

3-1.プラスの財産

3-1-1.預貯金

預貯金を調べる場合は、基本的に被相続人の預金通帳やキャッシュカードで行います。

預金通帳やキャッシュカードが見つかったら、その金融機関に行って相続発生時点(亡くなった日)の「預金残高証明書」を発行してもらいます。このとき、被相続人との関係が分かる戸籍謄本や、身分証明書の提出を求められる場合がありますので、事前に金融機関にお電話をするなりして、調べておくとスムーズです。

もしも預金通帳が見つからない場合には、被相続人の生活を振り返り利用していたと思われる金融機関(被相続人の自宅近くや、勤務先の近くなどの金融機関)に口座の有無を確認します。

被相続人が、クレジットカードや通信販売を利用していれば、その明細書に引き落とし口座の手掛かりとなる情報が記載されていることもあります。

3-1-2.不動産

不動産の調査をする場合は、「権利証」「登記識別情報」「固定資産税の納付書」などを探してみましょう。固定資産税の納付書(市区町村から4月~5月ごろ届きます)があれば、被相続人が所有していた土地や建物がわかります。

土地や建物の断定ができたら、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得しましょう。

次に、土地や建物の所在地の市区町村役場または都税事務所(東京23区の場合)から「固定資産評価証明書」を取得します。固定資産評価証明書を取得すれば、不動産の価値の目安を調べることができます。

また、不動産の財産調査を行う場合も、預貯金と同様に被相続人との続柄がわかる戸籍謄本や身分証明書などが必要になります。

他人に依頼をする場合は、委任状も必要になってきます。

3-1-3.有価証券(株、債権、投資信託など)

有価証券については、相続手続きをするにあたって、証券会社に問い合わせてどんな有価証券を持っていたのか、銘柄についても細かく把握している必要があります。

手元に何も確認できるものがない場合、株であれば年に2回ほど株主に送られてくる郵便物がありますので、その郵便物が届くのを待つというのも一つの手です。

もしも、どこの証券会社で取引をしていたのか、どの銘柄を持っていたのか、まったく分からない・・・という場合、調査することは極めて難しいと言えます。

専門家に、「株を持っていたと聞いてはいるが、詳細については不明なので調査を依頼したい」という相談をされる方もいるそうですが、最低限の情報としてどこの証券会社で取引をしていたかの情報は必要となります。何も情報がない場合は、銀行の調査と同様にあらゆる証券会社への調査が必要になりますので、調査費用と時間が膨大にかかってしまいます。

証券会社などが分かっている場合は、その証券会社に「評価証明書」の発行を依頼します。

3-1-4.生命保険

被相続人が契約していた生命保険契約で被保険者が被相続人以外のもの(例えば配偶者や子供などの保険料を支払っていた保険)等、がある場合は、解約返戻金が財産に含まれます。この場合には、保険会社に「解約金返戻金」の評価証明書の発行を依頼します。

また、被相続人が契約していた生命保険契約で被保険者が被相続人のものがある場合には、保険金受取人に対して保険金が支払われることとなりますが、その保険金は「みなし相続財産」として、相続税の課税対象財産に含まれることとなります(3-3参照)。

契約者 被保険者 受取人 財産の種類
被相続人 (例)配偶者 被相続人 相続財産
被相続人 被相続人 相続人 みなし相続財産

上述のように、保険の契約形態によって、相続財産に含まれる場合と、そうでない場合があります。

3-1-5.骨董品

掛け軸や美術品、壺など、亡くなった方が大事そうに保管していた骨董品で市場価値のあるものが見つかった場合には、相続財産に含まれるので価値を調査する必要があります。

デパートなどで鑑定ができます。

3-2マイナスの財産

3-2-1.借金

財産調査の中で、特に難しいといわれているのが借金などのマイナスの財産の調査です。

借金は誰にも知られたくないからという思いから、隠している場合があるからです。

借用書などの書面や、預金通帳の引き出し明細も見て、ローンなどの引き落としの有無を確認します。

また、債務者が信用組合に加入していれば「個人情報信用機構」に対して、被相続人の情報開示を求めることも可能ですが、個人的な借金などは、被相続人が記録などをしていない限り、完璧に調査することはほぼ困難です。

ですが、これらをきちんと調査しておかないと、後々大変なことになる場合がありますので、入念に調査をしましょう。

3-2-2.未払いの公租公課

公租公課とは、国や地方公共団体に収める負担の総称のことをいいます。具体的には固定資産税や健康保険料、社会保険料などがあります。

一般的に、被相続人の最終居住地がある市区町村役場や勤務先で確認ができます。

3-3.みなし相続財産

3-3-1.生命保険

被相続人が被保険者となっている場合の生命保険金は相続財産ではないですが、相続税の計算上、相続財産とみなされます。

そこで、どれくらいの生命保険金があるのかを調査する必要があります。この場合、被相続人の生命保険の保険証書や、契約書を探します。保険証券などが見つかったら、その保険会社に連絡を取り、その他に保険契約がないかを確認します。

保険証券などが見つからなかった場合でも、保険料を支払っていれば、預金通帳の取引履歴や領収証などからわかります。

4. 自分で調査しきれない場合

調査をする財産があまりにも多い、また、自分では調査をする時間がない、などといった理由で専門家に代行で調査をしてもらおうと思った場合、弁護士・司法書士・税理士などの専門家に財産調査依頼をすることができます。

相続財産に関する情報が不十分なまま、予測に基づいて調査をした場合でも、全て洗い出せる可能性もありますが、相続手続きの中で調査漏れがあった場合、あとから税務調査で追徴されてしまうこともあります。

また、相続財産の中には事項が存在するものがあります。預貯金債権の時効は10年です。つまり、預貯金債権の存在を知らないまま10年を経過すると銀行は相続人に対して預貯金を返さなくてよいのです。その場合には、そのお金は銀行のものとなってしまいます。

例えば、被相続人が500万円のヘソクリを誰にも気づかれない様にコッソリ貯めていた場合10年経過後に相続人が気づいたとしても、原則として取り戻すことはできません。

そのようなことにならないためにも、前述のとおり、相続財産の調査は相続手続においてとても重要なことです。

まとめ

今回は、主な相続財産の調査方法についてご紹介させて頂きました。

相続財産にはどんな財産があり、どのように財産を調査するのかを予め知っておけば財産を遺す方も、遺される方も、今からできることに気づけるかもしれません。

また、実際に相続が発生した際に、焦らずに相続財産の調査を進められると思います。

相続財産の範囲が多岐に渡り、ご自身で調査を進めることが限界であれば専門家へ依頼をするのも良いでしょう。

相続財産の申告漏れや、存在を知らないまま放置される財産のないように、しっかり備えて調査しましょう。

著者:相続ハウス  栗田 千晶 (相続診断士)
監修:税理士法人エスネットワークス

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