投資のリスクを抑えるためには分散投資がいいと聞くけれど、どのようにしたらいいのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は国際分散投資のメリットや分散方法のポイントについて詳しくご説明いたします。
国際分散投資でリスクを抑えて、安定した運用をしましょう。
1. 国際分散投資とは
国際分散投資という言葉は聞いたことありますか?
海外投資をする際にぜひ実践していただきたいのが、国際分散投資です。
例えば、1つの商品、または、1つの国に投資をした場合、そこにはリスクが潜んでいます。
なぜなら、仮に投資している商品や国の政情、経済の状況が落ち込んだ場合、運用成績は悪くなってしまうからです。
反対に、好調であればその分運用成績も上がります。
しかし、それでは、安心して投資を行うことができなくなってしまうでしょう。
未来の政情や経済の状況に関しては、予測をつけるのはとても難しく、良い商品を見つけることもまた難しいのでしょう。
そこで国際分散投資を行い、通貨や期間、流動性、相関関係などを分散することで、何が起きたとしても、リスクをカバーできるようにします。
その結果、変動の方向性が異なる金融商品に投資をすることで投資資金全体のリスクを低減させることができるのです。
2.分散投資をおすすめする理由
2−1.分散投資のメリット
分散投資を行うことで主に下記3つのリスクを回避することができます。
資産を増やすために、分散投資をするというよりは、総資産の目減りを防ぐことができます。
つまり、分散投資をしないという選択肢をとった場合、資産を減らしてしまう可能性があるということになりますね。
2-1-1.値下がりリスク
分散投資の一番のメリットは、値動きが異なる複数の商品を購入することで、値下がりリスクを小さくすることができるところです。
株の本質として、時価総額で取引するので上がったり下がったりします。
複数の商品を組み合わせることにより、この避けられないリスクを低くすることができます。
2-1-2.カントリーリスク
投資をした国の事情や社会情勢によって生じるリスクです。
例えば、経済や政治の情勢により、収益を損なうリスクです。
特に発展途上国などは情勢が期待できないケースもありますので、様々な国に分散することでリスクを減らしましょう。
2-1-3.為替変動リスク
これは、投資している対象そのものの価格が変動することです。
元本を保証していない限り、このリスクはあります。
しかし、このリスクが大きいということは、その分利益も生まれる可能性があります。
2−2.分散投資のデメリット
すぐに使う資金を貯蓄等で準備をせずに分散投資に注力をしすぎてしまうのは危険です。
基本的に投資をする分の資金は、今すぐに使う予定のない資産にしましょう。
商品にもよりますが、投資をした資金は、流動性が低いので、今すぐ使う資金は余裕がある程度に残しておくことを忘れないようにしましょう。
3.効果的な分散投資
3-1.国や商品の分散方法
例えば、米国株式はとても身近に感じますが、日本と米国の株式を両方とも保有していた場合、分散投資のメリットがあまり活かされません。
なぜなら、米国株式市場と日本株式市場はとてもよく似ているからです。
前日の米国株式市場が下がると、翌日、日本株式市場は下がります。
ですので、新興国なども投資対象として考えてみると良いでしょう。
こうすることで、仮に、国内株式が下落した場合、新興国株式はプラスに動いているので、大きな打撃を受けずに済みます。
また、株式だけでなく債券もあわせて保有することで、より広域な分散投資を行うことが可能になります。
このように、異なった値動きをする商品や国を選択し、組み合わせていきましょう。
3-2.投資額の分散方法
総資産額にもよりますが、一般的な会社員でしたら30%前後は日本ではなく海外に移すのが良いかと思います。
もちろん個々のライフスタイルや考え方にもよりますし、少しずつはじめていくのもおすすめです。
ポイントとしては、実物資産や保険商品等は消費ができる自身の居住国で、有価証券など株価の為替の影響を受けるものは海外に移し、通貨も分散させていきましょう。
3-3.自分での判断が難しい場合
いずれもご自身での判断が難しいようでしたら、ファイナンシャルプランナーなど専門家へ相談しながら決定していくと最新の情報も得られますし、何より、自身のスタイルに合ったアドバイスをもらいながら分散投資ができるでしょう。
実は、海外では、分散投資を考えてくれる資産運用のアドバイスをしてくれるファイナンシャルプランナーは多くいます。
日本では現状、多くはないので様々な金融商品をトータルでアドバイスできる相談機関を探す必要があります。
4.国際分散投資をする際の注意点
分散投資のデメリットでも述べましたが、基本的に投資をした分の資産は流動性が低くなるので、まずは緊急予備資金として、すぐに使える資産を残しておきましょう。
その他の注意点としては、地域、株と債券など偏りがないようにバランスを考えましょう。
すべてに優れた完璧な商品はありません。商品の選び方も元本が保証されているものや、保証されていないけれど、リターンが大きいものなど、商品ごとの長所と短所を見極め、組み合わせることを意識することも大切です。
5.まとめ
現状、日本だけに資産を置いている人がほとんどだと思います。
これからは、日本だけでなく、海外へ自身の資産を移すことで、カントリーリスクに備えることも必要です。
また、異なった値動きや商品を組み合わせることで、投資のリスクを下げることができるので、みなさんもこれらの分散投資のポイントをおさえ、低リスクで利益を生んでみましょう!