相続財産目録を作って面倒な相続手続きをスムーズにしよう!

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相続財産目録とは、なにかご存知でしょうか。

絶対に用意しなくてはならないものなの?と思う方もいらっしゃるでしょう。

相続財産目録を作成することによって、どのように相続手続きがスムーズに進むのか、自分で作成しようと思ったら作れるものなのか。作る場合の手順などをご紹介していきます。

また、目録に記載する財産をどのように調査するのかも、あわせてご紹介します。

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1. 相続財産目録とは

相続財産目録とは、何が相続財産となっているのかが分かる財産を一覧表にしたものです。

相続手続きをするにあたって、相続財産目録は必ず作成しなければならないという法律上の義務はありません。

ですが、作成しておくと相続手続きを円滑に進められるため、作成される方が多いと言われています。

1-1.どのような内容を記載するのか

相続財産目録には、預貯金や不動産などプラスの財産はもちろんですが、借金やローン、連帯保証などのマイナスの財産もすべて記載します。

後ほど、詳しい内容をご紹介します。

1-2.なぜ必要なのか

1-2-1.遺産分割協議を円滑に進めるため

もめ事のない遺産分割を実現するためには欠かせないという理由があります。遺産分割協議の際に、相続財産全体の内容が一目でわかる財産目録を作成し、相続人全員で財産の全容を把握することで協議が円滑に進み、円満にまとまりやすいという大きな利点があります。

また、相続財産目録があることにより、遺産分割協議書の作成もスムーズに進めることができるというメリットもあります。

1-2-2.相続税の申告をスムーズに進めるため

相続財産を全て洗い出し、一覧表にすることによって、相続税の申告をする必要があるのか、また、相続税申告が必要となった場合に納付する税額がいくらになるかを明らかにするために、相続財産目録を作成しておくと、とても役に立ちます。

相続税申告をするとなると、相続税の申告書には必ず相続財産の一覧表を作成する項目があります。最初にきちんとした相続財産目録を作成しておけば、申告書の形式に沿って財産目録に記載されている内容を転記すれば良いので、申告書を作成する手間が大幅に省けるのです。

2. 相続財産目録を作成するにあたって

2-1.自分で作るか専門家に作ってもらうか

相続財産目録は、自分で作成することも可能です。

では、自分で作成をする場合と専門家に作成を依頼するとは、何が違うのでしょうか。

これらの違いは、何が相続財産になるのかを把握し、正しく評価をする法的知識の違いです。相続財産がすべて判明してから財産目録の作成に取り掛かるのですが、この段階で財産から漏れてしまうケースが多数見受けられているようです。

確実に財産が把握できている方は、その点は安心でしょう。

2-2.自分で作成する場合

自分で作成する場合に、ひな型のようなものはあるのか?と思われるかもしれません。法律で決められたものではないものの、相続財産目録に記載すべき項目はいくつかあります。

以下の項目になります。

2-2-1.相続財産の種類

預貯金、不動産、その他の財産(権利)、負債・・・など

「大分類」にあたるものです。まずは大きな項目ごとに振り分けていきます。

不動産は、土地や建物とお考えください。その他の財産は、株や家具、自動車やテレビ、電話加入権など(家庭用財産)のことをいいます。また、人に対して行為を求めることができる権利、例えば貸付金や未収のものも、これに該当します。

負債は、借金や連帯保証などのことを指します。つまり、マイナスの財産です。

これらのように、財産を大分類しておくと、財産の全体像がイメージしやすくなります。

2-2-2.相続財産がどこにあるか

不動産であれば、その不動産の所在を地番(○○番地○)まで特定して表示します。

建物であれば、「家屋番号」があればその家屋番号まで書いてあると良いです。家屋番号は、地番が分かればその地番をもとに、その土地に建っている登記簿謄本を取得すれば調べることができます。

管轄の法務局に問い合わせれば、調べてもらえる場合もあります。

登記がされていない家屋の場合は、家屋番号はありません。

銀行の預貯金であれば、銀行名・支店名・口座番号に加え、預金項目についても記載しましょう。

ゴルフ会員権があった場合は、ゴルフ場の名前・運営会社・会員番号があると良いです。

2-2-3.相続財産の数量

不動産であれば「地積(面積)」を記入します。この「地積」については、法務局で取り寄せた登記簿謄本(登記事項証明書)で調べるか、固定資産税の納付書も記載されています。

銀行の預貯金は、死亡日現在での残高を記載します。但し、死亡日より直前に引き出した場合などは、その引き出した財産については手元にあるものとして「手持ち現金」として記載します。

相続財産目録へ偽った記載をするような行為は、相続争いの原因となりかねませんので、絶対にしないようにしましょう。

2-2-4.相続財産の価値

銀行の預貯金であれば、残高をそのまま記載すれば問題ありません。

難しいのが、流動性のある上場株式や、評価方法によって価額が変わってくる土地です。これらについては、評価額をめぐって相続争いに発展しやすい傾向にありますので、注意が必要です。

原則的には、どのように評価をするかが定められているわけではなく、相続人全員の合意によって定めます。土地については、時価(売買価格など)で評価するのか、固定資産評価額を参考にするのか、路線価で評価するのかなどの評価方法があります。

※相続税評価額の算出方法が定められているのは、あくまで相続税の申告手続き上の決まりになります。

2-3.注意点

相続手続きを行う上では、「誰が」相続をするのかという相続人の確定と同じくらい「何の」財産を相続するのかという財産目録の作成はとても重要になってきます。

絶対に作成しなくてはならないという義務はありませんが、仮に作成をするのであれば正確な財産目録を作成することが大切です。

万が一、遺産分割協議の後に新たな財産が見つかったりした場合は、すべてやり直す必要が出てくる場合もありますので、正確な目録を作成するということに注意してください。

3. 相続財産目録に記載する財産の調査方法

被相続人の財産の調査方法は、遺品整理から始まります。不動産の権利証や、通帳、保険証書、各種の契約書、郵便物などを調べます。

郵便物は特に重要になってくるので、見落としのないよう注意が必要になります。亡くなった前後に送られてくる銀行、証券会社、保険会社、行政官庁などからの書類によって財産の有無が判明したり、また、債権者や債務者からの請求書などにより、思わぬ借金の存在が分かったりするからです。

3-1.預貯金

預貯金を調べる場合は、基本的に被相続人の預金通帳やキャッシュカードで行います。

預金通帳やキャッシュカードが見つかったら、その金融機関に行って「預金残高証明書」を発行してもらいます。このとき、被相続人との関係が分かる戸籍謄本や、身分証明書の提出を求められる場合がありますので、事前に金融機関にお電話をするなりして、調べておくとスムーズです。

もしも預金通帳が見つからない場合には、被相続人の生活を振り返り利用していたと思われる金融機関に口座の有無を確認します。(被相続人の自宅近くや、勤務先などの金融機関)

被相続人が、クレジットカードや通信販売を利用していれば、その明細書に引き落とし口座の手掛かりとなる情報が記載されていることもあります。

株式や債券などを保有していた場合には、それらを扱っている金融機関や証券会社に「評価証明書」の発行を依頼します。

3-2.不動産

不動産の調査をする場合は、「権利証」「登記識別情報」「固定資産税の納付書」などを探してみましょう。固定資産税の納付書があれば、市役所にある「名寄せ帳」から、被相続人が所有していた土地や建物がわかります。

土地や建物の断定ができたら、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得しましょう。

次に、土地や建物の所在地の市町村役場から「固定資産評価証明書」を取得します。固定資産評価証明書を取得すれば、不動産の価値の目安を調べることができます。

また、不動産の財産調査を行う場合も、預貯金と同様に被相続人との続柄がわかる戸籍謄本や身分証明書などが必要になります。

他人に依頼をする場合は、委任状も必要になってきます。

3-3.保険

被相続人の生命保険の保険証書や、契約書を探します。保険証券などが見つかったら、その保険会社に連絡を取り、その他に保険契約がないかを確認します。

保険証券なごが見つからなかった場合でも、保険料を支払っていれば、預金通帳の取引履歴や領収証などからわかります。

3-4.借金等の負債

財産調査のなかで、特に難しいといわれているのが借金の調査です。

借金は誰にも知られたくないからという思いから、隠している場合があるからです。

借用書などの書面や、預金通帳の引き出し明細も見て、ローンなどの引き落としの有無を確認します。連帯保証債務など、書面が手元に残らないものは調査が難しいので、各相続人同士の聞き込みが大切です。

また、クレジット情報などを管理している「個人情報信用機構」に対して、被相続人の情報開示を求めることも可能です。

まとめ

今回は、相続財産目録について、なぜ作成する必要があるのか、ご自身で作成しようと思った場合に、どのような内容を記載すれば良いのか、そしてそれら財産の調べ方などをご紹介させていただきました。

お客様からご相談を受けていると、相続財産目録ってなくても平気でしょう?などのお声をいただくこともあります。絶対になくてはいけないものではありませんが、あっても絶対に無駄にならないものです。

財産全体の記載を漏れなくすることが大切になってきますので、評価をする際の判断にどうしても迷った場合や、不安に思ったときは、専門家に依頼をしてみても良いでしょう。

著者:相続ハウス(相続診断士) 栗田 千晶

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