必見!相続をスムーズに行うための遺言執行者選任申立の手続き

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遺言執行者選任申立

遺言執行者とは何か、どのような場合に必要なのか、ご存知でしょうか?

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現するために必要な手続きを行う人のことです。
相続を遺言の通り行うのは難しいことで、実現するためには、遺産の調査・管理、財産目録の作成や相続登記、名義変更や解約など、様々な手続きが必要となります。
このような手続きを代表して行う遺言執行者がいれば、相続をスムーズにはこぶことができます。

遺言執行者は遺言者によって指定される場合がほとんどですが、指定がない場合は手続きを行うことで、遺言執行者を選任することができます。

では実際に申立手続きをする場合には、どのようなことが必要なのでしょうか。
遺言執行者を選任する際の基礎知識や申立手続きの内容と費用について解説します。

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1.遺言執行者とは

遺言を執行する権限を持っている人のことをいいます。

相続人の代理人としての性質を持ち(民法1015条)、やむを得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることはできません(民法1016条)。

第1015条
遺言執行者は、相続人の代理人とみなす。

第1016条
1.遺言執行者は、やむを得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることができない。ただし、遺言者がその遺言に反対の意思を表示したときは、この限りでない。
2.遺言執行者が前項ただし書の規定により第三者にその任務を行わせる場合には、相続人に対して、105条に規定する責任を負う

1-1.なぜ遺言執行者が必要なのか

相続を遺言の通り行うのは、実は結構難しいことなのです。

資産の名義変更、解約手続きは手間がかかります。
代表的なのが金融機関で、特定の相続人が取得する場合であっても、相続人全員の署名や実印を要求されることがほとんどです。
相続人全員の協力体制がなければ到底できそうにありません。

そこで、遺言執行者の存在が必要となります。
遺言執行者は、遺産の分配を遺言の内容通りに実現するのが最大の役割です。

相続手続きのなかには、遺言執行者のみでできる場合も多いので、相続人全員からの署名や実印を集める手間も省けます。

相続のゴールを相続税の申告と考えると、10か月以内ですべてを片付けなくてはいけません。
遺言執行者を決めることで、手続きがスムーズに進むのはとても大きな意味があるのです。

▼詳しく知りたい方はこちら
遺言書の内容を確実に実現させる!遺言執行者の重要性

2.遺言執行者の指定・選任の基礎

2-1.遺言者が指定する場合

遺言者(遺言を残す人)が、生前に遺言執行者を指定する場合です。
実務上は、ほとんどの相続がこの場合に該当します。

2-2.遺言執行者の指定がない場合

次のような事情で遺言執行者の指定がない場合、家庭裁判所に遺言執行者の申立をすることができます。

・遺言によって遺言を執行する人が指定されていない。
・辞任、解任、死亡、または破産手続きの開始決定を受けたことにより、遺言執行者がいなくなった。

2-3.遺言の効力に争いがある場合

遺言執行者の最大の役目は、遺言の執行に伴う利害関係の調整を行い、手続きをスムーズに進めることです。

そのため、遺言の効力に争いがある場合、利害関係者を遺言執行者にするのはおすすめできません。
弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家への依頼も見据えて動きましょう。

詳しくは後述する「4.遺言執行者申立を代行してもらうには?」をご参照ください。

2-4.遺言執行者になれる人

未成年者、破産者以外であれば誰でも遺言執行者になることができます。
個人だけでなく法人も遺言執行者になることができ、複数人でも可能です。

2-5.遺言執行者を辞退することはできる?

遺言執行者の指定をされた場合でも、辞退することが認められています。
ただし、辞退する際は家庭裁判所に許可を得ることが必要です。

3.遺言執行者申立の手続き

3-1.申立人

相続人、遺言者の債権者、遺贈を受けた人など、利害関係を有する人に限り申立人となることが可能です。

3-2.申立先

遺言者の最後の住所地の家庭裁判所に申立を行います。
自宅を管轄する家庭裁判所、と覚えておきましょう。

3-3.申立に必要な書類と費用

まず、書類については、次のものが必要になります。

・申立書(ダウンロードはこちら:http://www.courts.go.jp/saiban/syosiki_kazisinpan/syosiki_01_18/
・遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本(申立先の家庭裁判所に遺言者の検認事件の事件記録が保存されている場合(検認から5年間保存)は添付不要)
・遺言執行者候補者の住民票または戸籍附票
・遺言書写しまたは遺言書の検認調書謄本の写し(申立先の家庭裁判所に遺言書の検認事件の事件記録が保存されている場合(検認から5年間保存)は添付不要)
・利害関係を称する資料(親族の場合、戸籍謄本(全部事項証明書)等)

次に、費用については、次のものが必要になります。

・執行の対象となる遺言書1通につき収入印紙800円分
・連絡用の郵便切手(申立される家庭裁判所により異なるので確認が必要)

3-4.申立後の流れ

(1)家庭裁判所にて遺言執行者選任審判を行う
(2)申立人および遺言執行の候補者に家庭裁判所から照会書が届く
(3)照会書の内容を確認する
・申立人:申立の経緯、候補者などの確認
・候補者:候補者の職業、遺産内容などの確認
(4)家庭裁判所にて遺言執行者を選任する
(5)審判書が申立人および遺言執行者に届く

4.遺言執行者申立を代行してもらうには?

4-1.司法書士に頼もう

遺言執行者申立を司法書士に頼むと、手続きがスムーズに進みます。
司法書士は、家庭裁判所に提出する書類の作成を仕事にしているからです。
これと併せて、遺言者の戸籍謄本などを代理で取得してもらうようお願いできます。

遺言書で遺言執行者が指定されていなかった場合には、司法書士を遺言執行者候補者に選ぶのも可能です。

つまり、「遺言執行者が決まっていなくて、何をどうしたらいいかわからない」場合は、司法書士に相談すれば解決できる可能性が大きいでしょう。

4-2.おおよその料金例

司法書士に依頼した場合、遺言執行者申立から遺言執行までの一連の業務に対する報酬として、相続財産額の1%程度としている場合が多いようです。実際にいくらかかるかは、個別の事例によって異なりますので、事前に確認しましょう。

4-3.その他の専門家に依頼した場合

(1)弁護士
弁護士は司法書士と同じように他人の財産管理を業務とすることができます。
ただし、相続手続きの書類作成まで行ってくれるかどうかは事前に確認しましょう。
費用は司法書士と同じように相続財産額の数%としているようです。

(2)税理士
相続税について申告手続きを代行してもらうことができます。
費用は司法書士・弁護士と同じように相続財産額の数%としているようです。

(3)行政書士
遺産分割協議書の作成や戸籍謄本の収集を代行してもらうことができます。
費用は司法書士・弁護士・税理士と同じように相続財産額の数%としているようです。

(4)信託銀行
銀行預金や株式についての相続代行サービスを行っています。
ただし、相続登記や相続税申告をする場合は別途専門家の費用が発生するようです。
費用は最低108万円~という場合が多いようです。

5.まとめ

相続の手続きをスムーズにするためにも、遺言書を作成する際には、遺言執行者を記載するようにしましょう。
指定がない場合は、家庭裁判所に遺言執行者の申し立てをすることができます。
また利害関係者を遺言執行者とするのは、トラブルが発生する可能性があるため、おすすめできません。
弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家への依頼も見据えて動きましょう。

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