知っておいて損はない!相続でおこりやすい4種類の調停とは

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相続 調停

相続でおこる調停とはどのようなものがあるのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?

複数の相続人がいる遺産相続では、それぞれの予想や希望のすれ違いなどによって、トラブルが発生してしまう可能性があります。
そして、そのようなトラブルが当事者同士では解決不可能となった場合には、裁判所に申し立てて調停を行わなければいけません。

これは、相続における大きなリスクの1つと言っても過言ではないでしょう。
こうした事態になってもスムーズに対応していくためには、相続ではどのような調停が起こり得るのかを、事前に把握しておくことが大切です。

ここでは相続で特に多い、遺産分割調停、寄与分を定める処分調停、遺留分減殺による物件返還請求調停、遺産に関する紛争調整調停といった4つの項目にわけて、それぞれに必要な手続きについて紹介しています。
是非とも参考にして、いざという時にそなえてください。

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1.相続でおこる調停とは

相続が行われる際、相続人の条件や進展の具合といった理由によって、調停を行う必要性が出てきます。

相続の際に起こりやすいおもな調停の種類としては、遺産分割調停、寄与分を定める処分調停、遺留分滅殺請求による物件返還請求調停、遺産に関する紛争調整調停の4つがあげられます。

これらの調停はどのようなものなのか、以下の章ではそれぞれの内容を説明していきます。

2.遺産分割調停

相続が発生すると、複数の相続人の間で遺産分割を行います。
相続人の間だけで遺産分割の話し合いがうまくいかず、遺産分割がまとまらない場合に、家庭裁判所に申し立てをすることで、遺産分割調停を行うことができます。

遺産分割の調停は、1人または複数の相続人が、その他の相続人を相手に申し立てることになります。

▼詳しくはこちらをご参照ください。
遺産分割がまとまらない!遺産分割調停で解決策を

3.寄与分を定める処分調停

3-1.寄与分とは

被相続人の子供である兄弟など、同じ権利を持っている相続人同士であっても、被相続人の老後の面倒をみていた、家業を兄に任せ、都会に出たままほとんど帰ってこなかったなど、法定相続分に沿って相続をするには不公平が生じるケースもあります。

寄与分というのは、こうした不公平を緩和するための制度です。
被相続人に多くの貢献をしてきた相続人は、定められた寄与分に応じて、法定相続分よりも多くの遺産が相続できるようになります。

被相続人への貢献の度合いを考慮するための寄与分も、遺産分割の際に争点となる可能性があります。
相続人同士で寄与分の話し合いが定まらない場合は、家庭裁判所に申し立てて、調停を行うことになります。

▼詳しくはこちらをご参照ください。
寄与分があると相続分が変わる/計算方法と事例

3-2.寄与分を獲得するまでの流れ

寄与分を定める処分調停を申し立てたら、処分調停の場で寄与分を主張することになります。
この主張が認められたら、寄与分を配慮した上での遺産分割ができるようになります。

ただし、寄与分として認められるには高いハードルを越える必要があります。
たとえば「被相続人である親に頻繁に食事を作りに行っていた」くらいでは、子供としての扶養義務の範囲になるので、認められることはありません。

寄与分に認められる自信がある人は、その理由をしっかり主張することが大切です。
寄与分が認められず、この結果に納得できなかった場合には、寄与分を求める処分審判の手続きを行う必要があります。

4.遺留分減殺による物件返還請求調停

4-1.遺留分減殺請求とは

被相続人の身近な立場にある推定相続人は、遺留分として与えられる最低限の財産の割合が保障されています。

遺留分が侵害された場合には、侵害した相手に遺留分の財産の返還を求めることができ、この請求を遺留分減殺請求といいます。

この遺留分減殺請求は最初に侵害した相手に交渉を行う必要があります。
しかし、この交渉で問題が解決されなかった場合には、家庭裁判所に物件返還請求調停を行うことになります。

▼詳しくはこちらをご参照ください。
知らないと損をする!遺留分減殺請求で最低限の財産を確保!

4-2.遺留分を回収するまでの流れ

申し立てが受理されると、裁判所から調停の期日が指定されます。
申立人と相手方は期日に裁判所におもむき、調停委員を介して話し合いを行います。

話し合いは申立人と相手方が別室に待機し、交互に調停室に入って意見をかわします。
そのため、手続きを説明する第1回をのぞいては当事者同士が顔を合わせる必要はありません。

話し合いがまとまれば、裁判書記官によって調停調書が作成されて、調停は完了です。

5.遺産に関する紛争調整調停

5-1.遺産に関する紛争調整調停とは

相続財産であるかどうかの基準について、相続人同士で認識のズレが発生する場合があります。
裁判所のウェブサイトには、代表的な例として「名義上は1人の相続人の名義になっている不動産であるものの、他の相続人は被相続人の財産であり、相続財産に含まれると主張している」といったケースが紹介されています。

このように、相続財産の有無や範囲、権利関係といった条件が原因で争いが起こり、当事者同士での話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に申し立てて、調停を行うことができます。

5-2.紛争調整調停の流れ

家庭裁判所に調停を申し立て、受理されると、調停の期日が通知されます。
相続人はこの期日に裁判所に出頭し、話し合いを行います。

話し合いがまとまれば調停成立となりますが、話し合いがまとまらなかった場合、調停不成立となって地方裁判所へ訴訟提起を行うことになります。

6.調停の流れと必要な書類や費用

6-1.必要な書類や費用

遺産分割調停を行うためには、次の書類や費用が必要になります。

・申立書(裁判所の公式ウェブサイトからダウンロードが可能)
・申立書の写し(相手方の人数分)
・被相続人の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・遺産に関する証明書
・被相続人の子供の出生から死亡までの全ての戸籍謄本(対象となる被相続人の子供が死亡している場合)
・相続人全員の住民票、または戸籍附票
・被相続人1人につき、1,200円分の収入印紙
・連絡用の郵便切手

これらは全ての申し立てに共通して必要になる書類であり、相続人が被相続人の父母か祖父母である場合、または相続人が配偶者だけの場合など、相続人と被相続人の関係によってさらに書類が必要になる場合があります。
詳細は裁判所の公式ウェブサイトに掲載されているので、参考にしてください。

これらの書類や印紙類を同封して、相手方1人の管轄の家庭裁判所、または当事者全員が合意して決めた家庭裁判所に郵送し、申し立てを行います。
また審理のために必要になった場合は、追加の書類提出を求められる場合があります。

6-2.申し立てから成立までの流れ

申し立てが受理されると、裁判所が第1回の期日を決めて申立人と相続人に通知します。
通知を受けた相続人は期日に裁判所に出頭し、調停委員を間に入れた形で話し合いを行います。

この話し合いで遺産分割の形がまとまらない場合は、さらに第2回の期日を決めて、再び話し合いを行います。
こうして、何度も話し合いを重ねていきます。

話し合いがまとまり、相続人同士の合意が得られたら、裁判所で調停調書を作成して調停が終了します。
調書には債務名義としての効力があり、決められた内容を強制的に実行することができます。

話し合いを重ねても調停が成立しなかった場合は調停が不成立となり、遺産分割審判に移ることになります。

7.まとめ

内容が多岐にわたるために、ややこしいと感じてしまうかもしれません。
しかし、このように多くの調停を行うことができるのは、相続によって起こり得るさまざまな問題に適切に対応し、権利の公平さを保つためです。

相続で自分の権利が侵害されたと感じた時は、充分な情報を集めた上で、しかるべき措置をとる必要があります。
この記事の中で掲載した内容や、紹介した公式ウェブサイトの情報も参考にして、納得できる形で相続を進められるように対処してください。

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