これで完璧!相続における手続きの流れと申請方法【保存版】

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遺産相続 期限

誰かが亡くなった時、悲しみに暮れる中でも相続の手続きは必ずしなくてはいけません。
しかし相続の手続きといっても、何をどこでどうやって行えばいいのだろう?とよくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

相続の手続きはたくさんありますが、全ての人が全ての手続きをしなくてはいけない訳ではありません。
ただし中には期限がある手続きもありますので、一度全体を把握しておくといざという時に安心ですよね。

また、あまり知られてはいませんが、申請するといくらか補助金や還付が受け取れるものもあります。

そこで今回は相続に関する手続きの流れと、知っているとお得な補助金や還付が受け取れる制度をご説明します。

項目について詳しく知りたい方は詳細が書いてあるページに飛べるようにしておりますので、まずはこれで全体像を把握してみてください。

目次

1.相続手続きの流れ
2.亡くなってからすぐにやること
2-1.死亡届提出
2-2.火葬(埋葬)許可申請書提出
2-3.年金受給停止の手続き
2-4.介護保険資格損失届
2-5.世帯主の変更届
3.亡くなってから3ヶ月以内にやること
3-1.遺言書有無の確認
3-2.法定相続人の調査
3-3.相続財産の調査
3-4.遺産分割協議
3-5.限定承認の申請
3-6.相続放棄の申請
4.亡くなってから4ヶ月以内にやること
準確定申告
5.亡くなってから10ヶ月以内にやること
5-1.相続税申告・納税
5-2.遺産分割協議書作成
6.亡くなってから1年以内にやること
遺留分減殺請求
7.期限はないができるだけ早くやった方がよいこと
7-1.不動産登記
7-2.銀行口座の解約
7-3.生命保険金の受け取り
7-4.その他の名義変更など
8.申請すると受け取れる補助金や還付
8-1.国民健康保険加入者の葬祭費
8-2.健康保険組合加入者の埋葬費
8-3.高額医療費の超過額
8-4.クレジットカードの保険金
9.まとめ

1.相続手続きの流れ

相続 手続き 一覧

2.亡くなってからすぐにやること

2-1.死亡届提出

死亡届は亡くなった日から7日以内に市区町村役場に提出する必要があります。

2-2.火葬(埋葬)許可申請書提出

火葬(埋葬)を行うために死亡届と一緒に火葬許可申請書を提出する必要があります。

2-3.年金受給停止の手続き

亡くなった方が65歳以上で年金をもらっていた場合、社会保険事務所や役場の国民年金課などで年金受給停止の手続きを行う必要があります。
期限は厚生年金が死亡後10日以内、国民年金が死亡後14日以内です。

2-4.介護保険資格損失届

65歳以上または40歳以上65歳未満で要介護認定を受けていた方が死亡した場合は、死亡後14日以内に役場の福祉課などへ介護被保険者証を返還しなければなりません。

65歳以上の方が亡くなった場合は介護保険料を月割りで再計算し、未納保険料がある場合は相続人に請求されます。反対に、納め過ぎの場合は相続人に還付されます。

2-5.世帯主の変更届

世帯主が亡くなった場合、その世帯に15歳以上の方が2人以上存在する場合は、新しい世帯主を届け出る必要があります。
期限は死亡後14日以内です。

▼より詳しくは知りたい方はこちらをご覧下さい
家族が亡くなったら何をすればいいの?死亡後に必要な手続きや名義変更

3.亡くなってから3ヶ月以内にやること

3-1.遺言書有無の確認

遺言が遺されているかを確認します。
公正証書遺言以外の遺言書、つまり「自筆証書遺言書」「秘密証書遺言書」が見つかった場合、すみやかに家庭裁判所で検認の手続きを行わなければなりません。

検認が済んでいない遺言書で相続手続きをしても、原則として受け付けてもらえませんので注意しましょう。

3-2.法定相続人の調査

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本を取得し、法定相続人が誰であるかを確定させます。

大体わかっているから大丈夫、とこの調査をいい加減にしてしまうと、いざ遺産分割をしようとなった時に実は前妻との間に子どもがいた、いつのまにか養子縁組をしていた、など後出しで問題が出てくると大変です。

もめる原因にもなりますし、相続税の計算にも影響が出てきますので必ずきちんと確認しましょう。

▼誰が法定相続人になるかよくわからないという方はこちらをご覧下さい。
誰がどこまでなれるの?法定相続人の範囲やパターンを解説

3-3.相続財産の調査

亡くなった方の遺産がどれくらいあるかを調査します。
チェックシートをご用意致しましたので、ぜひこれを見ながら調べてみてください。

相続財産の調査 チェックシート
▲クリックすると拡大表示されます。

財産の評価額を知りたいという方は目的によって評価方法が異なりますので、詳しくは専門家に相談することをおすすめ致します。

▼大体でいいので評価の方法を知りたいという方はこちらをご覧下さい。
どのように評価される?気になる相続税評価額の算出方法

3-4.遺産分割協議

相続財産が全て出揃ったら、相続人全員で集まって誰がどの財産をどれくらいの割合で相続するか話し合います。
この時、遺言書があれば原則的にその通りに分割されますが、相続人全員が同意した場合は遺言以外の分割をすることができます。

また、遺産分割協議では次の3つのうちどれかを選ぶ必要があります。

①単純承認(プラス財産もマイナス財産も全て相続する)
→何も申請しなければ自動的にこれになる

②限定承認(プラス財産の範囲内でマイナス財産を相続)
→「3-5.限定承認の申請」へ

③相続放棄(プラス財産もマイナス財産も全て相続しない)
→「3-6.相続放棄の申請」へ

3-5.限定承認の申請

遺産分割協議の結果、限定承認を選ぶ場合は亡くなってから3ヶ月以内に家庭裁判所へ申請しなくてはいけません。
申請は相続人全員で行う必要があります。

▼限定承認について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。
限定承認で負債相続を回避するための基礎知識と手続方法

3-6.相続放棄の申請

遺産分割協議の結果、相続放棄を選ぶ場合は亡くなってから3ヶ月以内に家庭裁判所へ申請しなくてはいけません。
申請は相続人各々で行いますので、全員で相続放棄を行う必要はありません。

▼相続放棄について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。
これを読めば相続放棄は完璧!相続放棄の総まとめ

4.亡くなってから4ヶ月以内にやること

準確定申告

準確定申告とは、被相続人が行う予定だった確定申告を代理で相続人が行うことです。
被相続人が下記の項目に当てはまる場合は準確定申告をしなくてはいけません。

・個人で事業をおこなっていた
・不動産収入があった
・給与等の収入が年間2000万円以上あった
・生命保険や損害保険の一時金や満期金を受け取った
・多額の医療費を支払っており、確定申告をすることで所得税の還付を受けられる

収入が年金のみだったという方は必ずしも準確定申告をする必要はありませんが、申告するとお金が戻ってくる場合があります。

5.亡くなってから10ヶ月以内にやること

5-1.相続税申告・納税

相続税申告とは、税務署に相続税申告書を提出し、相続税が発生する場合は相続税を支払うことです。
ただし全ての人が相続税申告をする必要がある訳ではなく、被相続人の遺産総額が基礎控除額を越えるかどうかでする必要がある人とない人に分かれます。

▼詳しくはこちらをご覧下さい。
基礎控除額を計算して相続税がかかるかチェックしよう!

5-2.遺産分割協議書作成

遺言がない場合、あるいは遺言があっても相続人全員が遺言とは違う分割をすると同意した場合は、遺産分割協議書を作成する必要があります。
これは相続税申告書に添付しなければいけませんので、必ず相続税申告期限までに完成させるようにしましょう。

相続税申告や相続登記を専門家に依頼する場合は遺産分割協議書もその専門家に作成してもらうのが1番スムーズですが、特に法的に定められたフォーマットはないため、必要事項をきちんと記載するのであれば自分で作成することもできます。

▼詳しくはこちらをご覧ください。
遺産分割協議書の書き方とポイントを解説【サンプル付】

6.亡くなってから1年以内にやること

遺留分減殺請求

遺留分減殺請求とは、自分が相続する財産額が遺留分(法律で保障された最低限度の財産額)を下回っている場合、遺留分金額を他の相続人に請求することです。
ここでは「亡くなってから」1年以内としていますが、正確には「自分の遺留分が侵されていることを知ってから」1年以内です。

もし自分の遺留分が侵されていることを知らなかった場合は、相続発生から10年経つと請求権は時効となります。

▼詳しくはこちらをご覧下さい。
相続で権利を守る!知っておくべき遺留分減殺請求の基礎知識

7.期限はないができるだけ早くやった方がよいこと

7-1.不動産登記

被相続人名義の不動産があった場合は登記(名義変更)が必要ですが、登記には特に期限はありません。
しかしいつでもいいからと放置してしまうと、最悪の場合登記できなくなってしまう可能性もあります。

▼詳しくはこちらをご覧下さい。
放置しているとどうなるの?相続登記の期限と方法

7-2.銀行口座の解約

被相続人名義の銀行口座を解約し、そのお金を相続人へと移す作業です。
期限はありませんが早めに終わらせましょう。

7-3.生命保険金の受け取り

被保険者が被相続人であった場合、受取人に生命保険金が支払われます。
亡くなると自動で支払われるのではなく、保険会社に被保険者が亡くなったことを伝えて初めて支払われますのできちんと保険会社に連絡をしましょう。

7-4.その他の名義変更など

水道、電気、ガス、クレジットカード、携帯電話、運転免許証、パスポート、各種会員権など、各種名義変更も法的な期限はありませんが早めに名義変更しましょう。

8.申請すると受け取れる補助金や還付

これからご紹介するものは、申請は必須ではありませんが、申請すると補助金や還付が受け取れるお得な制度です。
条件に当てはまっている場合はぜひ申請しましょう。

8-1.国民健康保険加入者の葬祭費

被相続人が国民健康保険に加入していた場合、亡くなってから2年以内に市区町村の国民健康保険の窓口で申請をすると葬祭費として数万円が受け取れます。

詳しい金額は市区町村によって異なりますので窓口でご確認ください。

8-2.健康保険組合加入者の埋葬費

被相続人が会社などの健康保険組合に加入していた場合、亡くなってから2年以内に健康保険組合に申請をすると、葬儀や埋葬の補助として5万円が支給されます。

8-3.高額医療費の超過額

これは亡くなった方に限ったことではありませんが、対象の医療費の支払いから2年以内に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出して認定証を交付してもらえば、自己負担限度額を超えた分が払い戻されます。

加入している健康保険組合、または市区町村国民健康保険の窓口で手続きをします。
亡くなる直前に入院していて入院費が高額になったという方もいらっしゃると思いますので、その場合はぜひ申請をしましょう。

8-4.クレジットカードの保険金

被相続人が海外旅行中に亡くなった場合、クレジットカードに死亡保険が付いていれば保険金を受け取れることができます。
どのような条件で受け取れるかは各カード会社にご確認ください。

ただしカード会社は亡くなった事実を自動的に知ることはできませんので、死亡保険受取の申請をする必要があります。

9.まとめ

相続の手続きについて一挙にご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

手続きが多すぎて大変だと思われるかもしれませんが、順番に確実に行っていくことで効率的に終わらせることができます。
また目の前の手続きで精一杯になってしまうと、受け取れるはずのお金も受け取れないまま期限が過ぎてしまいます。

やらなくてはいけない手続きはもちろんですが、やっておくとお得になる制度もぜひ活用してみてください。

著者:相続ハウス 彼末 彩子(相続診断士)

※ちなみに、必要手続きを調べていると「住民票の抹消届」というものが見受けられる場合がありますが、世田谷区役所に問い合わせたところ、死亡届を提出すると住民票は自動的に抹消されますので別途届出は必要ありません、とのことでした。
念のため提出先の市区町村役場にお問い合わせください。

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