相続で必要となる手続きの期限を期日ごとにご紹介!

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相続では、手続きの内容によって異なる期限が設けられていることをご存じでしょうか?

相続が発生すると、申告や税金の納付といった手続きを、期限内に行わなければいけません。

しかも、相続は必ずしも順調に進むとは限りません。
相続放棄や限定承認、遺留分滅殺請求といった手続きが必要になった場合にも、期限を守って申立を行わなければいけません。

円滑な相続にするためには、こうしたさまざまな手続きの期限を把握しておくことが欠かせません。

そこで今回は相続で必要になる代表的な手続きの期限についてご紹介します。
問題なく相続を進めるための参考になるように、しっかり押さえておきましょう。

1.期限ごとに必要になる相続の手続き

最初に、相続が発生してから1年間のスケジュールを大まかにご紹介します。

【3ヶ月以内】相続放棄・限定承認

相続するかしないか、する場合はどのように相続するかを申し出ます。

【4ヶ月以内】所得税準確定申告

故人の確定申告である「所得税準確定申告」を行います。

【10ヶ月以内】相続税の申告・相続税の納付

原則として、10ヵ月以内に遺産分割協議を終わらせて相続税の申告・納付を行います

【1年以内】 遺留分滅殺請求

もし、遺留分という「必ず相続できる最低限の部分」が侵害されている場合は、遺留分減殺請求を行うことができます。
その期限が1年間です。

厳密にいうと、上記の日程は相続時からではなく、「相続人が相続開始を知った日」から数えます。

しかし、ここでは相続人が被相続人の死を速やかに知った、という前提により「相続開始の日=相続開始を知った日」として記述していきます。

2.3ヶ月以内に必要になる相続の手続き

2-1.相続放棄

相続放棄とは相続の承継を拒否することで、資産よりもマイナス財産が多いときに利用されることが多いです。

申請は各相続人が自由に行うことができ、家庭裁判に申請します。
その際には放棄の理由や、放棄する相続財産の概要も記載した「相続放棄申述書」を提出します。

提出後も、事情を聞くために裁判所からの照会をうけたり、呼び出されることがあります。

▼相続放棄について詳しく知りたい方はこちら
これを読めば相続放棄は完璧!相続放棄の総まとめ

2-2.限定承認

限定承認はプラス財産の範囲内で承継することです。
もし、清算の結果マイナス財産の方が多かったとしても、マイナス分の責任は負いません。財産が最終的にプラスになるか、マイナスになるかわからないときに有効です。

相続放棄とは異なり、限定承認は相続人全員で申し出る必要があります。
申請手続きは家庭裁判所に、「家事審判申立書」や「財産目録」などの書類を提出します。

また相続人全員で行うことが要件のため、相続人全員の戸籍謄本も必要となります。
当然、既に死亡している相続人がいる場合はその者の、出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本も必要になります。

戸籍の用意が間に合わない場合は、申し述べた後に追加提出もできますが、どちらにせよ書類の準備は大変そうです。
期限が迫って慌てることのないよう、早めに準備したいですね。

▼裁判所ウェブサイト:相続の限定承認の申述
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_14/index.html

2-3.3ヶ月を過ぎるとどうなるか

期限を過ぎると「単純承認」をしたとされ、放棄も限定承認も選択することはできません。

3.4ヶ月以内に必要になる相続の手続き

3-1.所得税準確定申告

所得税の納税義務のある人が死亡したときには、相続人が被相続人に代わって納税義務を負い、代わりに納税することを、所得税準確定申告といいます。

通常の確定申告と同じく社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除などが適用可能です。
消費税の申告義務がある場合も同じく4ヶ月以内に行います。

準確定申告の手続きは税務署に申告します。
確定申告というと3月に行うもの、と思いがちですが、そうはないので注意しましょう。

なお、納付期限を過ぎると期限の翌日から納付日まで延滞税が課されます。
延滞税は利息に相当するもので、納付が遅くなればなるほど額が大きくなるのです。

また災害や、やむを得ない事情により納付ができない場合は、「所得税の申告等の期限延長申請手続」を行います。
申込書式は国税庁HPからダウンロードできますが、延長の是非は審査によって決まります。

申請したからといって当然に期限が延長されるわけではないことに注意しましょう。

▼国税庁ウェブサイト:No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2022.htm

4.10ヶ月以内に必要になる相続の手続き

10ヶ月以内にすべきなのは相続税額の確定の申告と納付です。
それぞれの内容を見てみましょう。

4-1.相続税の申告

相続税の申告をしなければならないのは、相続財産が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合です。
基礎控除の範囲内であれば申告は必要ありませんが、小規模宅地の特例や配偶者の軽減税率などを適用する場合には申告が必要です。

申告は被相続人の住所の所轄税務署に行います。
申告書には課税価格や相続税額のほか、納税義務者や被相続人、および相続財産の情報などを記載します。

そのほか、非課税財産、相続時精算課税制度や債務控除など相続税額の算出に必要な項目も盛り込みます。

もしも書類に不備があった場合は、不備が軽微であれば有効な申告として認められます。
不備が大きい場合は、自ら修正して申告することもできますし、場合によっては税務署長から修正の請求(更生)があります。

申告期限そのものを過ぎてしまうと、期限の翌日から「無申告課税」と「延滞税」が発生するので注意したいです。

▼相続税の申告について詳しく知りたい方はこちら
申告は必要?不要?知っていて損はない相続税の申告の基礎知識
全部で何種類ある?相続税の申告に必要な書類まとめ

4-2.相続税の納付

納付は現金による一括納付が原則です。
しかし、どうしても納付が難しいときは、条件を満たせば延納をすることができます。

延納を希望する場合は、申告期限までに申請し、税務署長の許可を得る必要があります。
また、延納許可が出たときも延滞税、利子税等がかかりますので注意してください。

▼相続税の延納について詳しく知りたい方はこちら
賢い相続をするために!相続税の「延納」をうまく利用する方法

5. 1年以内に必要になる相続の手続き

5-1. 遺留分減殺請求

遺留分とは、相続人に保障されている最低限の財産の割合のことで、この権利は遺言によっても奪うことはできません。
遺留分を侵害された際に「遺留分減殺請求」をすることで、遺留分を保障できます。

この権利を持つのは近しい相続人である配偶者、子供(代襲相続人含む)、祖父母などで、これらの者を「遺留分権利者」と呼びます。

5-2.遺留分減殺請求の手続き

限定承認と同じく、「家事調停申立書」や「財産目録」などを家庭裁判所に提出します。

申立書には、経緯や権利について記載しますが、相手方にも申立書の写しが送付されるため客観的な事実を簡潔に記述したいです。

また手続きについて悩んだ場合は専門家に相談することをおすすめします。

遺留分の権利は1年以内に行使します。
期限を設けないと、いつまでも相続関係が確定せず相続人が安心できないからでしょう。
1年を過ぎると遺留分減殺請求権は時効消滅します。

▼遺留分減殺請求について詳しく知りたい方はこちら
相続で権利を守る!知っておくべき遺留分減殺請求の基礎知識

6.まとめ

今回紹介した内容を挙げただけでも、相続にはさまざまな手続きが必要であり、それぞれに期限を守らなければいけないことがお分かりいただけたかと思います。

仕事などの日頃のスケジュールの合間をぬって手続きを行うのは大変ですが、相続を滞りなく完了させるためには、それぞれの期限をしっかりと守ることが大切です。

今回紹介した期限も含め、それぞれの制度の内容をきちんと把握して、相続に備えてください。

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