知らないと損をする!?生前贈与を活用した相続税対策

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相続税対策として、生前贈与を考えている人は多いのではないでしょうか?

生前贈与とは、生きているうちに財産を渡す制度のことで、その方法も多様です。
ではなぜ、生前贈与をすることが、相続税対策へとつながるのでしょうか?

今回は生前贈与で行う相続税対策について、生前贈与の基礎知識から気を付けておきたいポイントなど、最低限押さえておきたい知識をまとめました。

これらの知識を生かして、生前贈与を上手に活用し、相続税対策に役立てましょう。

1.生前贈与とは

生前贈与について考える場合、相続と比較するとわかりやすいです。
表にまとめてみました。

相続 生前贈与
財産を渡せるとき 本人(被相続人)がなくなったとき 生きている間で、贈る側と受け取る側の同意があったとき
財産を渡せる相手 相続人になれる人(法定相続人)だけ
※遺言書を残した場合は別
誰にでも渡していい

つまり、本人の意思があれば、誰にでも財産を渡せる制度が生前贈与といってもいいかもしれません。

▼詳しく知りたい方はこちら
相続税で損しないために!活用すべき生前贈与の総まとめ【保存版】

1-1.なぜ生前贈与を使うと相続税対策になるのか

生前贈与には相続税がかかりますが、非課税になる方法もあります。

平成27年の相続税法改正で、基礎控除額が「3,000万円+600万円×法定相続人数」までと大幅に減額されました。
もっと具体的な数字を使いましょう。

例)夫、妻、長男、長女の4人家族。
夫が死亡し、相続が開始された。この場合の基礎控除額は3,000万円+600万円×3人(妻、長男、長女)=4,800万円となる。

持ち家があって、多少の貯金や金融資産があれば、あっというまに達してしまう金額かもしれません。

このように、相続税を払う可能性がある相続が増えてきたことは、相続税対策をしっかりやるべき理由なのです。
対策の一環として、生前贈与を取り入れることを真剣に考えましょう。

2.生前贈与の非課税枠がある制度

生前贈与を行った場合、いくらまでなら非課税になるのでしょうか?特例が設けられている制度も含めてまとめました。

2-1.基礎控除による非課税(暦年贈与)

暦年課税(1月1日から12月31日まで、1年ごとに贈与でもらった財産について贈与税を計算する方法)を用いる場合、110万円までの基礎控除が認められます。

▼詳しく知りたい方はこちら
早めの対策が肝心!非課税で贈与できる暦年贈与って?

2-2.相続時精算課税制度

被相続人にあたる親、相続人にあたる子(もしくは孫)の間で、将来相続されるはずの財産を先渡しするために設けられた制度です。

贈与される財産のうち、2,500万円までについて「当面は」非課税となり、それを超える分については一律20%の贈与税かかかる仕組みになっています。

なお、この制度を選択した場合、相手となる親からの贈与については、暦年課税方式に戻すことができません。
ここで、「当面は」という言葉の意味についても触れておきましょう。

この制度を用いた場合、実際に相続が発生した段階で相続税の金額を計算し、これまでに支払っていた贈与税との差額を支払うことになります。
数値例を用いたほうがわかりやすいので、例を出してみましょう。

次のように、父から子へ贈与がなされた。

1)平成21年に父から子へ2,000万円贈与
→贈与税の申告はあるが、支払いはない。

2)平成26年に父から子へ1,000万円贈与。
→贈与税の申告がある。
支払うべき贈与税は(3,000万円-2,500万円)×20%=100万円3)平成27年に父が死亡、相続が発生(相続人は子が2人)。

遺産が1,000万円だった場合、次の計算式で相続税を計算する。
基礎控除額:3,000万円+600万円×2=4,200万円
遺産1,000万円+贈与財産3,000万円=4,000万円<基礎控除4,200万円

この場合、相続税はかからず、支払っていた贈与税100万円の還付が受けられる。

 

▼詳しく知りたい方はこちら
相続税対策に意外と使える!相続時精算課税制度の活用法

2-3.住宅取得資金贈与の特例

期限までの間に、直系尊属(父母、祖父母等)からの贈与により住宅を取得した場合、次の条件を満たせば限度額までは非課税になる制度です。

マイホームを考えているお子さんがいらっしゃる場合、この制度を活用するのもいい手段でしょう。条件等を表にまとめました。

贈与者 直系尊属(年齢制限なし)
※適用期限は平成31年6月30日まで
受贈者 その年の1月1日現在20歳以上の直系卑属(合計所得2,000万円以下)
適用対象住宅用家屋の
床面積
50平方メートル以上240平方メートル以下
非課税限度額 最大1,200万円 ※段階的に設定
選択手続 贈与を受けた年の翌年3月15日までに申告
税率 非課税枠を超えた分について、相続時精算課税、暦年贈与から選択
相続発生時への
相続財産への加算
なし(非課税の特例のため)
適用期限 平成31年6月30日までの贈与

2-4.夫婦間贈与の特例による非課税

マイホーム関連の特例その2です。
夫婦間でマイホーム資金として現金の贈与を行う場合、次の条件を満たしていれば、贈与税はかかりません。

1)婚姻期間が20年以上の夫婦間の贈与であること:
婚姻届を出した日を起点として計算します。

2)自宅やその購入資金の贈与であること:
別荘の購入資金は対象になりません。

3)贈与を受けた配偶者は、贈与された不動産を自分の住居として利用し、住み続ける予定があること:
贈与を受けた年の翌年3月15日までに住民票を移す必要があります。

4)過去にこの特例を受けていないこと:
同じ夫婦間の場合です。再婚した場合は、再度この特例を使えます。
5)贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告をすること。

3.生前贈与を書面で行う必要性

生前贈与は書面で行わなくてはいけません。なぜでしょうか?

3-1.なぜ書面で行うのか

他の相続人にも生前贈与が行われたことを証明することができます。
贈与財産の内容で後々もめないためにも書面に残しておくことは有効です。

また、相続が起こったとき、不利になることも理由の一つです。
相続税の申告を行ったとき、場合によっては税務調査が行われます。

このとき、「名義資産」が問題になります。
つまり、「名義は相続人の財産になっているものの、実態としては被相続人の財産となっているもの」です。

わかりやすい例では、「親が子供の名義で銀行口座を作り、そこに毎年110万円振り込んでいた」というケースを考えるといいでしょう。
子供がこの銀行口座の存在を知らなかった場合、親の財産とみなされ、相続税の計算の際に相続財産に含められるのです。

上記のような事態を回避するために、次の点に注意するといいでしょう。

・贈与契約書を作っている。
・もらった人が贈与税の申告を行っている。
・贈与は銀行振り込みによっている。

やはり、生前贈与は書面によって行う方が確実ですね。

4.まとめ

・生前贈与を行えば、ライフステージに応じて資金援助が行える。
・生前贈与にはさまざまな特例があるので、うまく使えば税金を安くできる。
・ただし、生前贈与を行う際は税務調査との関連から書面で行うべき。

これらの点を、しっかり押さえましょう!

まず大事なのは署名捺印した「贈与契約書」を作成すること。
そして贈与があったこと事実を明確にするために財産が金銭であれば通帳に送金するなど、証拠を残すことが重要です。

すべての要件が記載されているわけではありません。
要件等の詳細は、税理士に確認しましょう。

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